
近年、企業がオウンドメディアを運用することが当たり前になってきました。
しかし、「どのような目的で運用するのか」「誰にどんな情報を届けたいのか」などによってデザインやコンセプトは大きく異なるため、「どのようなデザインにすれば良いのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事ではオウンドメディアのデザイン参考事例と解説、制作方法や成果につながるデザインのポイントについて解説します。
自社に合ったオウンドメディアのデザインを考えるうえでの参考にしてください。
【目的別】オウンドメディアデザイン事例4選
オウンドメディアは目的によってでざいんや構成の設計が大きく異なります。ここでは「EC購買促進」「採用ブランディング」「認知拡大」「企業ファンの育成」など、それぞれ異なる目的に応じてデザインされたオウンドメディアの事例を紹介します。
1. THE BAKE MAGAZINE|株式会社BAKE
▲出典:THE BAKE MAGAZINE『THE BAKE MAGAZINE』は、チーズタルトを中心にスイーツの販売を手がける株式会社BAKEが運営する購買行動の促進とブランドの世界観訴求を両立させたオウンドメディアです。
「おいしいは、しあわせにBAKE(バケ)る。そこには、ストーリーがある」というコンセプトをもとに、お菓子・人・つながりをテーマに発信を幅広く行っています。
優しい色合いで統一されたデザインと、美味しそうなスイーツのアイキャッチが目を引き、オンラインショップへの購買も促進させています。また、デザイナーへのインタビューやブランドの信念、食材へのこだわり、働き方、生産者紹介など、多種多様なコンテンツを取り上げ、採用活動へもつなげています。
URL | https://bake-jp.com/magazine/ |
運営会社 | 株式会社BAKE |
業種・業界 | レストラン・飲食・ウェディング |
2. mercan(メルカン)|株式会社メルカリ
▲出典:mercan(メルカン)『mercan(メルカン)』は、フリマアプリで知られる株式会社メルカリが採用・人材発信に特化したオウンドメディアとして運営しています。
「メルカリの”人”を伝える」という明確な目的にもとづき、社員の働き方や価値観に焦点を当てたインタビューやポッドキャストなど、採用に関するコンテンツが豊富です。会社全体の情報を提供するプラットフォームとしても活用されています。コーポレートカラーの赤はアクセントカラーとして使用し、レイアウトをシンプルにすることで、コンテンツを見やすくしています。
URL | https://mercan.mercari.com/ |
運営会社 | 株式会社メルカリ |
業種・業界 | 転職・求人 |
3. withnews|朝日新聞社
▲出典:withnews『withnews』は、朝日新聞社が若年層を中心とした新規読者層へのリーチ拡大を狙って立ち上げられたオウンドメディアです。
新聞には載っていないニッチなコンテンツを掲載しています。ネットで話題になった話題の真意を調べるなど、独自性のあるコンテンツを発信し、他の新聞との差別化を図っています。このことで、新聞を読まない若年層へのアプローチにも成功しています。
また、ユーザーからの取材リクエストにも応え、記者が取材を行い、濃い内容の記事を掲載していることも特徴的です。見やすいレイアウトと多彩な写真やイラストも、サイト内の閲覧を促す工夫がされています。withnewsは、朝日新聞社の新聞記事とは異なる、独自の魅力をもつオウンドメディアの一つといえます。
URL | https://withnews.jp/ |
運営会社 | 株式会社朝日新聞社 |
業種・業界 | 音楽・エンターテイメント |
4. サイボウズ式|株式会社サイボウズ
▲出典:サイボウズ式『サイボウズ式』は、ソフトウェア開発を手がける株式会社サイボウズが「チームワーク」や「働き方」といった企業の価値観を伝えることを目的に運営しているオウンドメディアです。
コンセプトは「新しい価値を生み出すチームのメディア」。オープンで親しみやすいデザインで、気軽に記事を読めるのが特徴です。優しい色合いやコミカルなアイキャッチを多用し、難しそうな内容でも読みたくなるような工夫がされています。
記事の内容はビジネスに関するものが多く、組織や仕事にまつわる深刻な悩みも扱っていますが、会話形式で話が進んだり、わかりやすい表現が使われたりすることで、共感を軸とした記事設計により、企業への理解・共感を促すブランディング効果を高めています。
URL | https://cybozushiki.cybozu.co.jp/ |
運営会社 | 株式会社サイボウズ |
業種・業界 | 働き方・アイデア・価値観 |
【業界別】オウンドメディアデザイン事例
オウンドメディアのデザインは、業界ごとの情報特性やユーザー層に応じて最適化する必要があります。ここでは以下の4つの業種・業界で成功しているオウンドメディアのデザイン事例を紹介します。
1. Workship MAGAZINE|株式会社GIG
『Workship MAGAZINE』は、フリーランスや副業といった柔軟な働き方をテーマにした情報発信をするオウンドメディアです。「ENGINEER、DESIGNER、MARKETER、FREELANCE、BUSINESS」といった職種別にカテゴリーを分け、誰でも必要な情報にたどり着きやすい構成になっており、職種・キャリア別のニーズにあったUXデザインが特徴です。
ファーストビューのおすすめ記事のピックアップや、フリーランス・副業人材専門の求人・案件検索プラットフォーム『Workship』へのリンクなど、業界ならではの情報と導線設計が特徴です。
URL | https://goworkship.com/magazine/ |
運営会社 | 株式会社GIG |
業種・業界 | 働き方・アイデア・価値観 |
2. 北欧、暮らしの道具店|株式会社クラシコム
▲出典:北欧、暮らしの道具店
『北欧、暮らしの道具店』は、自社製品とライフスタイルの提案を両立させた生活雑貨業界ならではのオウンドメディアです。自社製品に関する情報や暮らしのアイデアを発信しているだけでなく、ECサイトも兼ねている点が特徴です。質の高いコンテンツを発信することでユーザーとの信頼関係を構築し、商品の購買につなげることに成功しています。
シンプルで見やすく、「北欧の暮らし」という世界観が伝わるすっきりとしたおしゃれなサイトデザインとなっています。色味を抑えたデザインにすることで、各商品の色が映え、より魅力的に見せています。商品と記事を分けて検索できるため、ユーザーの使い分けに対応しています。また、ショッピング機能があり、商品を簡単に購入できる点も魅力の一つです。
URL | https://hokuohkurashi.com/ |
運営会社 | 株式会社クラシコム |
業種・業界 | 生活・趣味 |
3. KAI-YOU|株式会社カイユウ
▲出典:KAI-YOU『KAI-YOU』は、株式会社カイユウがアニメ・ゲーム・音楽など、エンタメ・サブカルチャーを主軸とした情報発信を行うオウンドメディアです。
サイト内は、本・文芸、情報化社会、アニメ・漫画、イラスト・アート、音楽・映像、ゲーム、ストリートの7つのカテゴリーに分けられており、ユーザーが読みたい記事へと簡単にアクセスできるように工夫されています。また、記事が埋もれないように配慮されています。
とくに目を引くのは、現代的なイラストや画像が多数掲載されたアイキャッチです。全体的にワクワクするようなデザインであり、魅力的なコンテンツが提供されていることが伝わります。
URL | https://kai-you.net/ |
運営会社 | 株式会社カイユウ |
業種・業界 | 音楽・エンターテイメント |
4. Lidea|ライオン株式会社
▲出典:Lidea『Lidea』は、ライオン株式会社が運営する暮らしと健康に関する情報を提供するオウンドメディアです。『Lidea』は、LION と ideaを組み合わせたことばで、ライフスタイルや健康に関する情報を中心に、ライオンの商品やサービスについて紹介しています。また、専門家によるコラムや、ライフスタイルに役立つハウツー記事、プレゼントキャンペーンなど、さまざまなコンテンツが展開されています。
子育て層がメインのユーザー層であり、馴染みやすいイラストを使用したアイキャッチも特徴です。コーポレートカラーの緑色をオウンドメディアにも活かしており、業界の安心感と信頼感を視覚的に表現しています。
URL | https://lidea.today/ |
運営会社 | ライオン株式会社 |
業種・業界 | 健康・フィットネス |
成果につながるオウンドメディアデザインの設計方法
成果を上げるオウンドメディアのデザインは、見た目だけではなく、導線設計や情報の整理などがポイントとなります。ここでは、制作前に押さえておきたい設計方法について解説します。
1. 目的に合ったコンセプトを決める
オウンドメディアを制作するときは、まず目的を明確にしましょう。採用力強化やリード獲得、プロダクトの認知拡大など目的によってデザインの方向性が異なります。
目的が決まったら、オウンドメディアのコンセプトを決めます。コンセプトは与える印象やとってほしい行動を決めるために必要なものです。これによりデザインや競合との差別化、ブランド価値の表現が変わってきます。
2. ペルソナを起点に設計する
つぎにペルソナを設定します。オウンドメディアのターゲットを詳細に設定するのです。おもに以下の項目を想定します。
- 性別
- 年齢
- 職業・役割
- 価値観・こだわり
- 家族構成
- 休日の過ごし方
氏名まで作成して明確なユーザー像を描くことで、どのようなデザインで伝えるのが良いのかを判断することが可能です。
3. コンテンツマップを作成する
目的やペルソナが決まったら、どのような情報を配置していくのか、掲載予定の情報を整理します。
この整理した情報をまとめたものを「コンテンツマップ」と呼びます。オウンドメディアの設計図となるもので、サイト全体を把握するのに役立ちます。
トップページからカテゴリに分かれ、それぞれの記事ページがあるといったページ間の親子関係を図解にしたものです。ページ単位で設計意図を明確にすることで、どのようなデザインが必要なのかが把握しやすくなります。ページによっては汎用性のあるデザインでも良いなど、制作ボリュームを考えることが可能です。
4. 導線を踏まえて構成を考える
オウンドメディアの目的を達成するためには、ユーザーをCVへ導く必要があります。ユーザーの行動を想定して適切な位置にCTAボタンを配置したり、関連記事など内部リンクを挿入したりとユーザーの行動を喚起する仕組みづくりが必要です。
スマートフォンで閲覧するユーザーのために、スムーズなスクロール設計も検討しましょう。ユーザー視点で「どのように行動するか」を踏まえて構成を考えることが大切です。
5. 外注も検討する
オウンドメディアの設計を社内で完結できないときは、外注も検討しましょう。デザインに関する工程なら、外注の活用が効果的です。
- 構成・ワイヤーフレームの作成
- WebサイトのUIデザイン
- レスポンシブデザイン
自社で制作するものと、外注に依頼する業務を明確にしておくことで、プロジェクトをスムーズに進めることが可能です。
見やすいオウンドメディアのページデザインのコツ
オウンドメディアのデザインは設計ばかりではなく、ユーザーにとって見やすいページデザインが大切です。自社でデザイン制作もするときに押さえてほしい見やすいオウンドメディアのページデザインのコツについて解説します。
構成の基本ルール
オウンドメディアのページ構成は、ユーザーが知りたい情報に迷わずたどり着けるように設計しなければいけません。基本的なページの構成は以下のようになります。
ファーストビュー | キャッチコピー+ビジュアルで第一印象を形成する |
本文導入 | ユーザーに共感して記事を読むメリットを伝える |
情報展開 | 見出しで情報を構造化し読みやすく構成する |
CTA | ユーザーの行動を喚起する |
このように構成のルールを守ることで、ユーザーはスムーズに情報を理解できるため、CVにつながりやすくなります。
レイアウトの設計方法
つぎにどこに何を配置するかを決めていきます。ユーザーに伝えたい情報を届けるために必要なものです。レイアウトのポイントは以下のとおりです。
視線誘導 | F型やZ型などのパターンをもちいて可読性を向上させる |
余白 | 情報の整理に使用して可読性を高める |
レスポンシブ対応 | 縦スクロールでモバイルの視認性と操作性を最適化 |
ナビゲーションメニュー | 目的へ迷わずたどり着けるように導線を設計する |
CTA | 意欲が高まったタイミングでCVへ導く |
デザインツールを使用して、構成や導線を具体的にビジュアルに落とし込んでいくフェーズです。ワイヤーフレームを作成して、情報の優先順位を可視化します。
ライティングの工夫
読みやすい文章構成も視覚的なデザインの一部です。ライティングで意識すべきポイントは以下のようになります。
見出し構成 | 情報を整理して読みたい場所を見つけやすくする |
一文一義 | 伝えたい内容を短く明確にする |
段落のまとまり | 情報を首って読みやすくする |
共感 | ユーザーの関心を引いて続きを読ませる |
行動喚起 | つぎのアクションのきっかけを作る |
情報の構造化により見出しデザインにもメリハリが生まれ、読み進めやすくなるだけではなく、強調装飾などで印象づけることが可能です。構造とデザインは連動しており、どちらか一方では成立しません。
メディア全体のトンマナの統一
各ページの構成や設計が優れていても、メディア全体の統一感がなければ、企業のブランド価値を伝えることはできません。トンマナ(トーン&マナー)を整えることで、信頼と安心感が生まれます。
以下の要素を揃えると効果的です。
カラー | ブランドカラーを中心に使用ルールを明確にする |
フォント | 見出し・本文のフォントサイズをルール化 |
アイキャッチ・画像 | 色味やテイストを合わせる |
文章のスタイル | 一人称・語尾・敬語レベルなどを一定にする |
オウンドメディアは情報を正しく届けるだけではなく「この会社のメディアはわかりやすい」「読み進めやすい」と感じてもらうことが大切です。全体の設計ルールを作成することで、更新や改善をしてもスタイルを維持することができます。
オウンドメディアのデザインの重要性
オウンドメディアにおいて、デザインは記事やメディアを表現する手段として重要な役割をもっています。デザインによって「親しみやすさ」「高級感」など読み手が受け取るイメージが変わるため、誰に、どんな情報をどのような形で届けるか、逆算してデザインを決めることが大切です。ここでは、オウンドメディアにおいてなぜデザインが重要なのかを解説します。
1. ユーザーの好感度が上がる
どれだけ内容が充実していても、操作性や視認性に難があるようなUI設計では、ユーザーは情報よりも使いづらさを感じてしまいます。デザインは、情報の質を伝わりやすくするために重要な要素です。
逆に、視線誘導や余白、配色など洗練されたデザインなら、サイト全体に安心感や使いやすさを感じてもらいやすく、ユーザーは長時間滞在し「このメディアは信頼できそうだな」と印象をもってもらうことができるのです。
このように、ノンストレスで求める情報にたどり着けるデザインを実装することは、ユーザーからの好感度を高めるだけではなく、口コミやリピートにもつながります。
2. ユーザーに情報を届けやすくなる
見やすく整理されたデザインは、ユーザーが情報を受け取りやすくなるだけではなく、「どこを見れば、何を得られるのか」がすぐにわかるようになります。
逆に、デザインにこだわりすぎるあまり、読みたい記事が探しにくかったり、使いにくいサイト設計になってしまっていては意味がありません。これは離脱の要因にもなります。
ユーザーに情報を届けるには、設計段階での導線整理や構成ルールを決めたうえで、デザインを設計することが大切です。これにより伝えたい情報をスムーズに届けることが可能です。
3. ブランディングにつながる
オウンドメディアの運用目的に沿ったデザインを採用することで、ブランド価値を高めることができます。そのためには、運用目的や業界の特性に合ったデザイン設計が欠かせません。
たとえば士業や金融系のメディアなら、信頼感や知性を演出するために青を基調としたミニマルなデザインが有効です。信頼性を表すような青色を基調とし、ミニマムデザインが有効です。一方で、介護や美容、教育分野のオウンドメディアでは、やわらかさや温かみを感じさせる配色や写真中心の構成が好まれます。
このように業界や職種、ターゲットに合わせて、トンマナやビジュアルを整えることで、企業のブランドイメージと発信内容が一致し、ユーザーから信頼できるメディアとして認知度を高めることができます。
関連記事:ブランディングデザインとは?目的と重要性、構成要素、メリット、成功事例6選を徹底解説
オウンドメディアデザインの工夫とコツ
オウンドメディアのデザインを制作するときは、ユーザーにわかりやすく伝えるための工夫をすることが大切です。
ここでは、オウンドメディアデザインの工夫とコツについて解説します。
競合メディアを調査・分析する
オウンドメディアのデザインを制作するときは、まず競合オウンドメディアを調査して、ターゲット層を分析しましょう。競合がどのようなデザインで訴求しているかを把握することで、自社のオウンドメディアの方向性を定めることができます。
デザインだけではなく、コンテンツやトンマナなどオウンドメディア全体の軸とあんるため、しっかり調査して方向性を定めることが大切です。
関連記事:デザインリサーチとは?ユーザーの潜在的ニーズを探る革新的な手法や目的、活用事例などを紹介
ブランドカラーで統一感をもたせる
オウンドメディアのデザインを制作するときは、企業のブランドカラーを使用してサイト全体の統一感をもたせるようにしましょう。ページが遷移後、まるっきり異なるデザインだとユーザーが戸惑ってしまいます。
▲出典:Lideaブランドカラーがあることで、ページが変わってもそのサイトにいるという安心感を与えることができるのです。企業イメージを印象づけることもできます。
関連記事:ブランディングデザインとは?目的と重要性、構成要素、メリット、成功事例6選を徹底解説
情報の優先順位を踏まえた構成にする
オウンドメディアでは記事コンテンツで多くの情報を掲載します。テキストが多いと離脱の要因となりかねません。図解や箇条書きを入れることで、可読性を高めることが可能です。
▲出典:ferret
関連情報は同じ色や形状でまとめるグリッドデザインを取り入れると、テキストが多くても見やすくなります。
アイキャッチや余白設計にこだわる
アイキャッチのデザインにこだわることで、ユーザーの興味を引くことができます。オウンドメディアの場合、検索エンジンから流入するユーザーが多いため、オウンドメディアのトップページだけではなく、コンテンツページのアイキャッチのデザインが大切です。
コンテンツのテーマにあわせてデザインを制作します。SEOの評価にもつながりやすいため、こだわって制作しましょう。
アイキャッチのみ量産するなら、フリーランスに依頼するのがおすすめです。ユーザーの目を引く、オリジナルデザインのアイキャッチを制作してもらえます。
関連記事:成果の高いホームページになる!トップページデザインのポイントを解説
画像などデータの軽量化に努める
画像や動画などをふんだんに使用したオウンドメディアは視認性に優れ、見た目にも美しいものです。しかし、こうしたリッチコンテンツは容量が大きくなるため、ユーザーの閲覧環境によっては、読み込みスピードが遅くなり離脱の要因となりかねません。
高速通信回線に対応していないユーザーのことも考えて、画像や動画データの軽量化に努めましょう。
情報の優先順位を決める
オウンドメディアのデザインを制作するときは、情報の優先順位を明確にすることが大切です。ユーザーが求める情報をすぐに見つけられるように、優先順位をつけることでストレスのない利用体験を提供できます。
ヘッダーには重要なカテゴリを入れ、サブで提供する情報はドロップダウン形式にするなどの工夫が必要です。また、フッターにはSNSのリンクなど補足情報を配置します。
適切に配置するには、ユーザー視点が必要です。どのような情報を求めてアクセスしてきたのか、アクセス解析ツールなどで分析しましょう。
レスポンシブデザインに対応する
オウンドメディアにアクセスするユーザーは、パソコンやタブレット、スマホなどさまざまなデバイスを使用します。そのため、すべてのデバイスで快適に閲覧できるようにレスポンシブデザインにも対応することが大切です。
CSSの編集など専門知識が求められるため、社内でリソースが確保できない場合は、専門家へ依頼することも検討しましょう。
オウンドメディア制作を外注する方法
成果につながるオウンドメディアを制作するリソースがないときは外注するのがおすすめです。ここでは、オウンドメディアの外注方法について解説します。
1. 自社のリソースを把握する
そもそもデザインスキルをもった人材が社内に入れば、オウンドメディアのデザイン制作を自社で行うことが可能です。
自社でデザイン制作を行うことで、必要に応じてデザインやレイアウトの変更、コンテンツの追加などを迅速かつ柔軟に対応することができます。
しかし、社内に人材がいないときは外注が必要です。すべての工程を外注すると費用がかかるため、制作プロセスを把握したうえで外注する範囲を決めることが大切です。
社内のリソースでどこまで対応できるのかを把握しておくことで、予算内で外注することができます。とくにデザイン制作の肯定はフリーランスや制作会社などへ依頼が可能です。
2. 外注先別の特徴・費用相場
オウンドメディアの外注先は、制作会社とフリーランスの2つの方法があります。制作会社は戦略設計から制作、運用まで依頼することが可能です。コーポレートサイトを依頼した場合の費用相場は150万〜1,000万円となります。
フリーランスは、対応領域には個人差がありますが、制作会社よりも柔軟性のある対応が期待できます。フリーランスデザイナーへデザイン制作を依頼したときの費用相場は、15万円以上です。
社内のデザイナーへ依頼すれば、費用はそこまでかかりません。しかし、対応できる人材が少ない場合、ほかの業務に支障をきたさないように綿密なスケジュール管理が必要となります。
関連記事:東京でデザイン制作を依頼できる会社は?依頼時のポイントまで紹介
関連記事:【種類別】デザイン依頼にかかる費用/料金相場は? 費用を抑えるコツも解説!
3. 外注範囲と予算を決める
デザイン制作は内容によって大きく費用が異なります。制作会社にデザインやシステムなども依頼した場合、最低でも100万円程度の費用がかかることを覚えておきましょう。
外注先によって対応領域や得意分野が異なります。まずは必要な予算と要望を書き出してから検討することが大切です。
関連記事:東京でデザイン制作を依頼できる会社は?依頼時のポイントまで紹介
オウンドメディアデザインをフリーランスに外注するメリット
限られた予算のなかでスピード感や柔軟な対応を求めるなら、フリーランスデザイナーの依頼がおすすめです。ここでは、フリーランスデザイナーに外注を依頼するメリットについて解説します。
専門性の高いプロ人材へ依頼できる
フリーランスデザイナーは、特定の領域やジャンルに特化して活動しています。そのため、自社のリソースが足りない部分のみ外注したい場合に、ピンポイントで目的に合ったスキルをもつデザイナーを選びやすいメリットがあります。
とくに即戦力が求められるときはフリーランスデザイナーに特化したエージェントサービスを活用することで希望条件にマッチした人材を見つけることが可能です。
関連記事:【企業向け】フリーランスデザイナーと契約できるエージェントは?比較表付きで解説
納期や修正など柔軟に対応してくれる
フリーランスデザイナーは基本的に個人で案件を請け負っているため、コミュニケーションのスピードや柔軟性が高い傾向があります。制作会社のように工程管理や内部稟議をとおさなくてもよいため、修正依頼や仕様変更など細かいニーズに応えてくれるメリットがあります。
予算にあわせて依頼できる
フリーランスデザイナーは同じオウンドメディア制作の依頼でも、案件ごとに依頼内容をカスタマイズできるのが特徴です。
制作会社に比べてディレクション費が少ないため、トータルコストを抑えられる場合があります。
関連記事:ホームページ作成をフリーランスに依頼したときの費用相場を目的別で解説
フリーランスデザイナーに依頼するときのポイント
予算に限りがあり、フリーランスデザイナーへオウンドメディアのデザイン制作を依頼すると決めたときは、いくつか押さえてほしいポイントがあります。それぞれ解説しましょう。
1. 実績やポートフォリオを確認する
フリーランスデザイナーはスキルに個人差があります。依頼前にポートフォリオをチェックして、スキルや実績を確認することがポイントです。
ポートフォリオを見て、自社のオウンドメディアのイメージにマッチするか確認しましょう。過去の実績から、どの程度の規模のオウンドメディアのデザインに対応してきたのかも確認できます。
関連記事:ポートフォリオの採用基準とは?効率的に評価するためポイント6つを解説
関連記事:ポートフォリオの意味や役割、評価ポイントをわかりやすく解説
2. 業務委託契約書を作成する
求めるスキル条件をクリアしていたら、期日までの対応や報酬などを提示して制作が可能か交渉します。お互いがしっかりと納得してから契約を結ぶことが大切です。
納期や報酬額などは、業務委託契約書にまとめます。契約書の作成は義務ではありませんが、作成しておくことでトラブルを防ぎ、円滑にプロジェクトを進めることが可能です。
以下の資料で、フリーランスデザイナーとの契約に役立つ業務委託契約書の作成ガイドを配布しています。無料でダウンロードできますので、ぜひお役立てください。

こまめにコミュニケーションを取る
フリーランスデザイナーは在宅で働く人が多いため、基本的にフルリモートでプロジェクトを進めることになります。契約締結後は、納期まで丸投げせずにこまめにコミュニケーションを取ることが大切です。
必要な修正や追加要望を共有できるため、期待どおりのデザインを納品してもらうことができます。『Figma』などオンラインツールを用いることで、スムーズに進めることが可能です。
フリーランスデザイナーとどのようにコミュニケーションを取ったらよいのかわからないときは以下の資料が役立ちます。無料でダウンロードが可能です。

関連記事:どこまでの指示が偽装請負になる?業務委託契約との関係性まで解説
オウンドメディアデザインの外注をクロスデザイナーがサポートします
オウンドメディアのデザインの役割や実例、押さえるべきポイントについてお伝えしてきました。
オウンドメディアのデザインは目的によってアプローチ方法が変わるため、ターゲットにどのような情報を届けるのか、目的を明確にすることが大切です。
今回紹介したさまざまな企業のオウンドメディアのデザイン事例を参考に、自社に適したデザインを考えてみてください。
なお、自社に専門家がいない、費用を抑えつつ、クオリティの高いオウンドメディアを制作したいのなら、フリーランスデザイナーが揃っているクロスデザイナーがおすすめです。
クロスデザイナーは、国内最大規模のデザイナー登録者から、厳正したデザイナーを最適なタイミングでご提案するフリーランスデザイナー専門のエージェントサービスです。現在、7,000人以上のデザイナーが在籍しています。
登録しているデザイナーとの合意があれば正社員採用も可能です。また、スカウトや人材紹介機能もあるため、採用難易度の高い、即戦力デザイナーの採用機会を最大限サポートしています。
エージェントに相談いただければ、最短3営業日でのアサインも可能です。また、週2〜3日の柔軟な依頼も可能なので、自社の作業量に応じて効率的に外注することができます。
サービス資料も無料でダウンロードできます。ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
- クロスデザイナーの特徴
- クロスデザイナーに登録しているデザイナー参考例
- 各サービスプラン概要
- 支援実績・お客様の声
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