
デザイナーを採用したいのに応募が集まらないと悩む担当者は少なくありません。求人媒体は数多くあるものの、どれを使えば求める人材を確保できるのか悩みながら進めているのではないでしょうか。
この記事では、自社に合ったデザイナーを採用するために、求人情報の作り方や条件設計、採用媒体を紹介します。デザイナー採用を成功させたい方はぜひ参考になさってください。
デザイナー採用が難しい理由
デザイナーは他職種とは異なり、スキルが評価しにくいため、採用が難しいといわれています。よく聞かれる2つの課題を見てみましょう。
スキルの見極めが難しい
デザイナーの実力は、ポートフォリオやツールの使用経験だけでは判断できません。とくに表現の領域が異なるグラフィックデザインとWebデザイン、UIデザインなどそれぞれ評価軸も異なります。さらにセンスや思考法など定量化しにくい要素も関わってくるのです。
さらにチームとの相性やプロジェクトの理解力など、多角的な視点での評価が求められます。選考にはこれらのスキルを正当に評価するための専門性が必要です。社内にいないことも多いため、スキルを見極められず求めるデザイナーを採用できないということになります。
関連記事:デザイナーを評価する際の項目と方法|定性的になりがちな人事制度の見直し方を解説
採用してもすぐに辞めてしまう
選考を重ねてやっと採用しても、ミスマッチがあると早期離職につながるケースも少なくありません。採用ミスマッチの原因は、仕事内容や働き方に対する認識のずれです。
こうした認識のずれは最初に仕事内容や働き方を伝えることで防げます。しかし、一定期間働いてから辞めてしまうケースもあります。これは評価制度への不満やキャリアパスがあいまいといった成長の見通しがもてないことが原因です。
求人情報に何を掲載するのか、求職者のニーズを踏まえた情報設計と価値の提供が大切です。
関連記事:【企業向け】デザイナーが早期離職する理由7つ|退職を防止する対策も原因ごとに解説
関連記事:採用の失敗例と原因分析|成功率を上げるコツと手順を事例付きで解説
デザイナー採用前に押さえておきたいポイント
採用活動を始める前に、自社の採用基準や支援体制を見直しておくことが重要です。ここでは、見落としがちな4つのポイントを紹介します。
「未経験」をどう扱うか
経験者を求める場合、「未経験」を避けがちですが、新卒採用と中途採用では大きな違いがあります。たとえば、グラフィックデザイナーとしての実績をもつ人がWebデザイナーに転向する場合、デザイン制作の基本は身につけているため、案件の難易度によっては即戦力となるわけです。
もし完全な未経験者を採用するなら、育成体制を整える必要があります。求職者の経験の質に着目して、条件の設定や体制を整えることが大切です。
関連記事:【企業向け】デザイナー面接質問例|成功させるコツを解説
採用条件を見直そう
「経験3年以上」「プロジェクトリーダー経験必須」など、採用条件が厳しいと応募へのハードルが上がり、優秀な人材の応募を逃してしまうおそれがあります。応募時点では採用条件を満たさなくても、ポテンシャルのある人材がいるかもしれません。
最初から即戦力を求めず、ある程度育成も視野にいれることを考えることがポイントです。
関連記事:デザイナー採用基準のポイント7つ! 採用基準の設定方法も解説
採用コストは投資と考える
採用活動では、求人媒体に支払う広告料や応募書類の選考などさまざまなコストがかかります。しかし、単なるコストではなく、事業成長のための投資と考えることが大切です。
コスト削減を軸にした採用活動は、スキルのミスマッチや早期離職につながるおそれがあります。採用効率と定着率をあげるには、それなりの手間や時間がかかるものです。コストだけ見るのではなく、成果とのバランスも考慮する必要があります。
▼下記の資料では、採用にかかるコストの見直しや削減ポイントを、実際のコストモデルも含めて詳しく解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。

キャリアの支援体制を作る
デザイナーは、スキルアップやプロジェクト経験によって成長を実感しやすい職種です。そのため「学び続けられる環境」は応募を決める判断材料となります。
評価制度や勉強会の有無、チームでの勉強会などスキルアップ支援の体制を整えることで、優秀な人材の目に留まりやすくなります。
関連記事:調査レポート:フリーランスデザイナーが契約したいと思うのは「契約・担当者・納期・単価・働き方」が適切な案件。そして根強い“長期案件志向”
デザイナー採用向け求人媒体の特徴
デザイナー採用向けの求人媒体はおもに「総合型」「専門・特化型」「フリーランス型」の3つに分けられます。それぞれの特徴について解説します。
総合型
総合型の求人媒体は、デザイナー以外の職種の求人情報を掲載できるものです。大手転職サイトや求人プラットフォームが該当します。認知度が高く、応募者の母数を確保しやすい点がメリットです。
しかし、掲載求人数が多いため、狙った採用ターゲットに訴求するにはオプション料を払って目立たせるなど、求人情報の設計や選考フローの工夫が必要です。
関連記事:デザイナーの中途採用を成功させるコツ6つと優秀な人材の探し方を解説
専門・特化型
専門・特化型の求人媒体は、デザイナーを含めたクリエイティブ系に特化したサービスです。転職や就職を希望するデザイナーや、クリエイティブ人材を求める企業が利用することもあり、マッチングの精度が高いのが特徴です。
とくにポートフォリオを重視した選考や、中堅デザイナーから即戦力人材を採用したい企業にとって採用業務の効率化を図ることができます。企業文化をていねいに伝えることで、働く環境を重視する人材にも響きやすくなるでしょう。
フリーランス型
フリーランス型の媒体は、副業や業務委託、短期案件など柔軟な働き方を前提とした人材マッチングに対応しています。即戦力人材を短期間だけ確保したいときや、すぐに正社員としての採用がむずかしいときにお試し期間のような形で活用が可能です。
稼働の条件や契約期間などを柔軟に調整できるため、単発依頼やリソース不足のカバーに対応できます。パフォーマンスを発揮してもらうには、社内で受け入れ体制を整えてることが大切です。
関連記事:デザインをクラウドソーシングするには?発注・受注の方法を解説
【総合型】デザイナー採用媒体4選
デザイナー職を含む多職種・多業界の求人が掲載できる総合型媒体は、幅広い人材にリーチしたい企業に適しています。ここでは代表的な4つの媒体をご紹介します。
1. doda
▲出典:doda
- 専門性の高い求職者にアプローチが可能
- 専門サイトへ同時掲載が可能
- 厳選した採用ターゲットに効率よくアプローチ
『doda(デューダ)』は、会員数840万人(2023年12月末時点)を誇る、即戦力採用に強みを持っている転職サイトです。求人情報サービス ・人材紹介サービスを同一ブランドで展開しているため、dodaの掲載料金で2サイトに同時掲載が可能です。幅広い業種 ・ 職種で専門性の高い転職希望者にアプローチすることができます。
DMサービスは、約345万人(2023年12月末時点)のdodaスカウト会員の中から、企業の求める経験・スキルを満たす人材にアプローチできるなど、必要な人材を効率よく採用できます。
2. マイナビ転職
▲出典:マイナビ転職
- 若手の採用に強い
- 多様な職種、業種の採用が可能
- 地元採用、UIターン採用に強い
『マイナビ転職』は、株式会社マイナビが運営する転職向け人材サービスです。常時15,000件以上の求人情報を掲載しており、約852万人(2024年10月末時点)が登録しています。
新規登録者のうち、約70%が35歳以下、応募者の65%が35歳以下と若手採用に強みを持ちます。若手採用をしたい場合、マイナビ転職を積極的にチェックしましょう。
マイナビ転職は営業やITエンジニア・WEB関連だけでなく、クリエイティブ関連職など、業種は114分類、職種は379種と他サイトと比較しても最も多いのが特徴です。ベンチャー企業から大手企業まで、デザイナー採用をするなら有用な求人媒体といえるでしょう。
また、地域に根付いた求人情報を提供しており、全国各地で転職フェアも開催しています。
3. Wantedly
▲出典:Wantedly
- 給与条件記載NG、ミッションや仕事内容など自社の魅力で勝負
- 会いたい候補者へダイレクトスカウトで直接アプローチ
- 月額5万円から利用可能
『Wantedly』は400万人のユーザーが登録し、現在40,000社以上が登録している、ミッションや価値観への共感でマッチングする採用サービスです。400万人の登録ユーザーのうち、8割近くが20〜30代と、多くの若手優秀人材が登録をしています。募集の掲載数に制限がなく成果報酬もないため、採用単価を抑えることができます。
自社の採用ホームページとして活用することもでき、日常の会社の様子や会社メンバーの紹介、会社のストーリーを投稿することができるブログ機能があります。募集記事だけでは伝わらない会社や社員の魅力を伝えることができるため、求職者の意向度の向上に貢献します。
4. Green
▲出典:Green
- 若手のIT、Web系人材に強い
- 成果報酬型で採用コストと掛け捨てリスクを低減できる
- 優秀な人材への直接アプローチが可能
『Green』はIT・Web人材の採用に特化した求人サイトです。登録者の約7割が20〜30代であり、エンジニアやクリエイティブ職経験者が半数以上を占めています。若手IT・Web系経験者の採用に長けているサイトといえます。
費用は初期費用と成果報酬のみ。一度初期費用を支払えば、追加費用なく何年でも利用することができます。また、掲載求人数やスカウトメールに制限はありません。多くの人にアプローチをすることができます。
【専門・特化型】デザイナー採用媒体8選
デザインやクリエイティブ職に特化した媒体は、応募者のスキルが高く、採用ミスマッチを防ぐのに効果的です。ここでは、デザイナー採用に強い専門・特化型媒体を8つ紹介します。
1. クロスデザイナー
- 国内最大級のデザイナー登録者(約7,000人)から提案するデザイナー専門のエージェントサービス
- 審査通過率5%の厳正した優秀なデザイナーの採用機会を最大限サポート
- 最短即日で提案可能
『クロスデザイナー』はフリーランスデザイナーに特化したエージェントサービスです。国内最大級のデザイナー登録者から、厳正したデザイナーを最短即日で提案も可能となっています。
審査通過率5%の厳正な基準をクリアしたデザイナーのみが登録できるため、採用難易度の高い、即戦力デザイナーの中から自社にマッチしたデザイナーと契約できます。双方合意があれば正社員への契約転換が可能であり、良いデザイナーを確保したい企業と継続的に仕事が欲しいフリーランスデザイナーのマッチングも可能です。
▼下記からは、クロスデザイナーのサービス資料を無料でダウンロードできますので、ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。

2. Re Designer
▲出典:Re Designer
- 初期費用無料の完全成果報酬型
- デザイナーに特化したデザイナータイプ診断で企業とデザイナーのミスマッチを軽減
- Web、UI/UX、BX、グラフィックなどデザイナーがタイプ別に分類
『Re Designer』は、日本初のデザイン会社がはじめたデザイナーに特化した採用サイトです。中途・新卒合わせて13,000名のデザイナーが登録。これまで培ってきた幅広い支援実績をもとに、デザイナー特有のマインドセットやスキルを理解して、企業とデザイナーの間に介在して適切にマッチングを行います。
費用は完全成果報酬で、採用された人材が3か月以内に自己都合で退職した場合、一部紹介料を返金するなどサポート体制も万全です。
https://redesigner.jp/business/
3. デザインのお仕事
▲出典:デザインのお仕事
- 老舗クリエイティブ専門の求人サイト
- 紙・Web・空間など幅広いデザイン領域に対応
- 記事作成など採用活動サポートプランあり
『デザインのお仕事』は、広く認知されたデザイン職特化の求人メディアです。さまざまなジャンルのデザイン案件に対応しています。求職者に企業の魅力が伝わるインタービュープランや、サイト上部に表示され視認性を高められるプライムプランなど充実したプランが用意されています。
3職種同時の求人情報の掲載が可能です。予算にあわせて活用できます。
https://jobs.japandesign.ne.jp/
4. JOB by 美術手帖
▲出典:JOB by 美術手帖
- アート・美術系人材に強い
- 4万人以上の直接リーチできる
- 月額制のため予算内での採用活動が可能
『JOB by 美術手帖』は、1948年に創刊した『美術手帖』が運営するポータルサイト内にあります。クリエイティブ業界に特化しており、SNSの4万人のフォロワーに向けて求人情報を届けることが可能です。
2ヶ月からのプランのため、短期間で採用できれば年間プランや成果報酬型よりもコストを抑えることができます。
https://job.bijutsutecho.com/job
5. Vivivit
▲出典:Vivivit
- デザイナー特化型のダイレクトリクルーティングサービス
- デザイナー志望の学生から現役デザイナーまで幅広く採用可能
- ポートフォリオを見て採用を考えることができる
『Vivivit』は、デザイナー特化型の採用サービスです。サービス開始から8年が経過しており、国内最大級のマッチングサービスとなっています。
特徴的な点が、学生も採用できる点です。デザイナー志望の学生も採用することができ、アルバイトやインターンという形で採用することもできます。
もちろん現役フリーランスデザイナーの採用も可能で、UI/UXデザイナーやWebデザイナー、グラフィックデザイナーなど、幅広いデザイナーが在籍しています。利用料金は要問い合わせです。
https://www.vivivit.com/mediainfo#about
6. MOREWORKS
▲出典:MOREWORKS
- 企業から転職者にスカウトメールが送れる
- ポートフォリオ機能がある
- デジタル・クリエイティブに特化している
『MORE WORKS』は、デジタル・クリエイティブ業界に特化した求人サイトです。正社員だけでなく、派遣やアルバイトなどさまざまな業務形態で探せます。「制作事例」「事業形態」「スキル相性」といった検索方法があり、より自社にマッチした人材を効率よく探すことも可能です。
また、ポートフォリオ機能が充実しており、クリエイターの経験と実績を把握することも可能です。気になった転職者に企業側からスカウトメールを送る機能もあり、積極的に採用活動を進めることができます。
7. マイナビクリエイター
▲出典:マイナビクリエイター
- 企業にマッチした人材を厳選して提案してくれる
- 企業側でじっくりと相性の合う人材を探すことも可能
- 気になる人材へのオファーに上限なし
『マイナビクリエイター』はキャリアアドバイザーによる人材提案と企業による人材発掘の両方の採用活動ができるサービスです。登録人材のポートフォリオや職務経歴を直接確認できるため、企業文化や案件に合った人材を探すことができます。初めて媒体を利用する場合にもていねいなサポートを受けられるため安心です。
https://mynavi-creator.jp/corporation/
8.マスメディアン
▲出典:マスメディアン
- デザイナーやアートディレクターなどハイスキル人材が多数登録
- スタートアップから大企業まで約6,000社の実績あり
- 優秀な人材とのマッチングに定評あり
『マスメディアン』は宣伝会議グループが運営する転職支援サービスです。広告関連職の採用支援に定評があり、採用難易度が高いデザイナー採用の実績もあります。
グループのネットワークを活かした情報収集力と企業理解にもとづいた提案が強みです。
【フリーランス型】デザイナー採用媒体5選
フリーランス型媒体は、副業・業務委託・短期プロジェクトなどに対応した柔軟な人材の活用が可能です。即戦力を必要とする企業におすすめの5つの媒体をご紹介します。
1. Workship(ワークシップ)
- 豊富な人材データベースから欲しいと思った人材へ直接アプローチ
- 機械学習によるスコアリングでハイスキルな人材が一目瞭然
- 低コストでハイスキル人材を採用可能
『Workship(ワークシップ)』はフリーランスと企業を結ぶマッチングサービスです。フリーランス・副業人材合わせて50,000人以上が登録しており、職種・地域・スキル・働き方・報酬額など、複数の軸で登録者を検索し、企業側から直接アプローチが可能です。
また、独自のAIによるスコアリング技術を用い、プロフィール・スキル・過去に携わった仕事の評価を総合的に判断した数値で、フリーランスとの適合性をひと目で確認が可能です。採用におけるミスマッチを減らすことができます。
https://enterprise.goworkship.com/
2. レバテッククリエイター
▲出典:レバテッククリエイター
- 経験豊富なデザイナーを含めたITクリエイターが多数在籍
- スピード対応、スピード参画が可能
- 費用はフリーランスが参画するまで無料
『レバテッククリエイター』は業界歴15年のITエンジニア・デザイナー専門エージェントです。技術理解の高いコンサルタントが、デザイナーの経験とスキルを深くまでヒアリングし、経歴書だけではわからない、得意分野やプロジェクトの相性を踏まえマッチングします。問い合わせから当日にオンラインで打ち合わせをして人材アサインが可能など、スピードが早いのも特徴です。
https://levtech.jp/contact/recruit
3. クラウドワークス
▲出典:クラウドワークス
- 業界No.1のユーザー数480万人
- 発注手数料が無料
- 1時間の業務でも発注可能など気軽に発注できる
『クラウドワークス』は、業界No.1のユーザー数を誇る、クラウドソーシングサービス最大手です。どんな仕事にも対応できる、多種多様な人材が登録しています。仕事の種類は250種類以上で、要望に合わせた発注も可能。1時間分の業務など、デザイナーに依頼するほどではないと感じるような些細な仕事でも、気軽に依頼できます。
利用規約にて、秘密情報の保護について記載を行っているため、安心してご利用できます。必要に応じて、サービス上で簡単にワーカーとNDA(秘密保持契約)を締結することも可能です。
4. ランサーズ
▲出典:ランサーズ
- 350カテゴリ 5万通りのパッケージの中から発注が可能
- パッケージ選択で低コスト&スピード納品
- 外注サポート機能が充実
『ランサーズ』は、経験豊富なプロに直接頼める日本最大級のマッチングプラットフォームです。仲介にかかるコストや時間が不要となり、スピーディーに案件をスタートできます。
フリーランスを探す・パッケージから選ぶ・プロフィールから探す、の3つからデザイナーを探すことが可能です。機密保持も徹底しており、トラブルやお困りごとの際は、ランサーズのサポート窓口が電話とフォームで24時間365日体制でサポートを行っています。
5. ココナラ
▲出典:ココナラ
- 20万社以上の企業の利用実績あり
- オンライン完結のシンプルなEC型取引
- 見積書や請求書などビジネス書類の発行可能
『ココナラ』は、スキルやサービス単位でフリーランスの出品サービスを購入できるプラットフォームです。ビジネスシーンで必要な各種帳票の発行にも対応しています。さまざまな価格、特徴、実績の業界プロ水準サービスを比較検討することが可能です。
安心して取引をしたいときは「本人確認済みマーク」が表示されている出品者を選びましょう。登録・利用料は無料で始めることができます。
https://coconala.com/business/
デザイナーの興味を引く求人情報の作り方
デザイナー採用では、どの媒体を使うにしても大切なのは何をどう伝えるかです。求人情報の設計次第で応募の数や質に影響します。デザイナーの興味を引く求人情報の作り方を解説します。
求める人物像を掲載する
求める人物像はスキルはもちろん、価値観や働き方を判断するためにも大切です。「自主的に学べる方」「チーム連携を重視する方」など実務につながる具体的な表現を心がけましょう。共感する求職者からの応募を集めることが可能です。
採用する人材に求めるスキルや経歴をくわしく記載したものを「ジョブディスクリプション」と呼びます。以下の資料でジョブディスクリプションの作成ガイドを無料でダウンロードいただけますので、ぜひお役立てください。

タイトルで一番伝えたいことを書く
求人情報のタイトルは一覧表示で目にする情報です。募集職種だけではなく、仕事内容や働く魅力を含めたタイトルを作成することで注目されやすくなります。ポイントは「自分に関係ありそう」と感じるワードを盛り込むことです。
「Webデザイナー募集」より「UI改善を推進するデザイナー募集」としたほうが、よりわかりやすく伝わります。
関連記事:魅力的な募集要項の書き方は?記載すべき項目や注意点まで解説
自社の強みをキャッチコピーにする
タイトルの補足となるキャッチコピーには、企業の魅力を端的に伝えるのがポイントです。「フルリモート×グローバル案件で成長できる」や「少数精鋭で裁量ある環境で働ける」といった、具体的に働くイメージにつながるコピーだと、短くても強い印象を与えることができます。
関連記事:採用戦略の意味と重要性、メリットや優秀な人材の効率的な獲得方法を解説
写真で職場の雰囲気を伝える
オフィスや社員の写真などの視覚的な情報があると、文章のみよりも職場の雰囲気をわかりやすく伝えることが可能です。働いてみないとわからない要素を応募前に知ることができるため、応募率の向上が期待できます。
「ここで働くんだ」とイメージできる素材があるとデザイナーへの強い訴求になります。カジュアルな雰囲気でもいいので、入社後の採用ミスマッチとならないようにありのままの雰囲気を伝えることが大切です。
企業情報をまとめる
求人情報に掲載する企業情報とは、会社概要や事業内容、福利厚生といったものがあります。求職者は多くの企業を比較しているため、わかりやすく届けるためにインフォグラフィックを用いて表現するのがおすすめです。業務の流れやチームでの取り組みも写真やイラストを用いて掲載しても良いでしょう。
選考フローを記載する
求人情報には、選考フローを記載することも大切です。書類選考後の面接回数などを明記してください。ポートフォリオの提出や実技試験の有無も事前に伝えておくことで、選考後の辞退を防ぐことができます。
関連記事:採用フローとは?基本的な流れや新卒と中途の違い、改善方法を徹底解説
デザイナーの採用条件を考える
デザイナーの採用条件は、応募の判断に大きく影響します。スキル要件や働き方、支援制度などデザイナーにとって魅力となる条件を整備するポイントを紹介します。
必須スキル・歓迎スキル
まずは業務の遂行に必要な「必須スキル」と「歓迎スキル」を分けて記載しましょう。
- 必須スキル:業務遂行に必ず必要なスキル
- 歓迎スキル:もっていると良いスキル
必須スキルはあいまいにするとミスマッチにつながります。歓迎スキルは成長意欲の高いポテンシャル人材にも訴求することが可能です。
関連記事:【企業向け】フリーランスデザイナーの活用法|優秀な人材が求める環境
フルリモート・完全在宅
デザイナーにとって働き方は応募を決める大きな判断基準です。自宅で働く環境を整えているデザイナーは多く、フルリモートや完全在宅勤務に対応できます。
リモートでも十分な成果を出しやすいため、企業側で体制を整えておくと優秀な人材からの応募が集まりやすくなるのです。とくにリモートでもチーム連携が可能なツール環境を明示しておくことで、業務遂行のイメージが湧きやすくなるのでおすすめです。
関連記事:フルリモートでデザイナーと契約するメリットは?事前準備や成功ポイントを解説!
関連記事:在宅デザイナーとは?求人媒体に頼らない採用方法と業務の進め方
副業・WワークOK
副業・Wワークを認めているかどうかでも、応募数が変わってきます。デザイナーは柔軟な働き方を求める人も多く、副業OKとすることで応募の間口が広がります。とくに経験豊富なフリーランスデザイナーから関心を得やすくなるのです。
コアタイムやコミュニケーション体制も記載しておくと、生活とのバランスを検討しやすくなるので記載しておきましょう。
関連記事:週3日勤務のWebデザイナーを採用する方法【雇用形態別】
デザイン組織体制の構築
社内にデザイナーが在籍しているのか、デザイン組織の体制の有無は応募の判断に影響します。「1人目デザイナー」「少人数チーム」「マネージャー配属あり」など、体制を明示しておくことで企業文化との精度が高まり、質の高い母集団の形成につなげることが可能です。
関連記事:「サービスの成長に必要なデザイン組織の役割」ウェビナーレポート
ワークライフバランスの支援
「残業少なめ」や「年間休日◯日」、「時短勤務制度あり」など、生活との両立がしやすい環境は応募動機となるものです。とくにWebデザイナーは女性が多く、ライフワークバランスを重視している人も少なくありません。
産休・育休の取得割合や支援制度も明示することで、信頼感につながり、長期的な勤務を見据えて応募を集めることができます。
研修・勉強会の実施
デザイナーは日々の学習やアウトプットを重視する傾向があるため、「社内勉強会の開催」や「外部研修支援」「書籍購入補助」といった制度は大きな魅力になります。
入社後も成長できる環境かどうかは、応募者にとって安心材料になるため、スキルアップ支援の制度があれば、積極的にアピールすることが大切です。
関連記事:デザイナーを社内で育成する方法は?育成するリソースがない時の解決策も解説
デザイナーの採用形態を決める
デザイナーを採用するときは、目的や業務量に応じて最適な雇用形態を選ぶことが大切です。代表的な5つの採用形態の特徴と向いているケースについて解説します。
正社員
長期的な戦力として採用したいときは、正社員採用が基本です。評価制度やキャリアパスを整えておく必要があります。
採用難易度はやや高めですが、社内にナレッジを蓄積したい場合や、チーム体制を強化したい場合に効果的です。
契約社員
契約社員は、特定のプロジェクトなど期間限定で人材を確保したいときに適しています。企業の指揮命令下に置かれるだけではなく、契約の柔軟性も担保できます。
専門スキルをもつ人材を獲得しやすいといった点もメリットです。将来的に正社員登用を前提とした採用にも活用できます。
関連記事:業務委託と契約社員の雇用形態や報酬の違い、選び方のポイントを解説
アルバイト
アルバイトは、限られた業務やサポート業務のみまかせたいときにおすすめの採用形態です。アシスタントデザイナーとして、簡単なバナーデザインや素材の作成などで活躍できます。
アルバイトなら実績を積みたい若手や学生からの応募を期待することが可能です。育成環境を整えることで、将来的に正社員登用など戦力化も見込めます。
関連記事:デザイン制作のアルバイトを採用する方法と外注がおすすめな理由も解説
インターン
より将来への採用を見据えた育成枠として活用できるのがインターン採用です。現場での実務経験をとおして、適性や意欲を見極めることが可能です。
新卒採用や若手デザイナーとの接点づくりにもなります。企業文化に馴染めるかどうかもお互いにチェックできるため、採用ミスマッチのリスクも抑えることが可能です。
関連記事:スタートアップの採用が難しい理由と成功のコツ、おすすめの採用手法も解説
業務委託
業務委託は、即戦力スキルを短期間で活用したい場合に適しています。案件単位で依頼できるため、社内リソースが不足しているときや、特定の専門スキルが必要とされるシーンで活躍が可能です。
契約の柔軟性や人件費もコントロールしやすいことから、中小企業やスタートアップでも選ばれています。
業務委託の活用にあたって、不安を解消したい方は、以下の資料でまとめています。無料でダウンロードいただけますので、ぜひお役立てください。

優秀なデザイナーを見極める3つの方法
デザイナーのスキルはプロジェクトの成功にも大きく影響します。実務スキルやチームへの適性など多面的に評価することが大切です。ここでは即戦力として長期的に活躍するデザイナーを見極めるための3つの方法を紹介します。
1. ポートフォリオを提出してもらう
ポートフォリオは、デザイナーにとって力量や実績を提示する履歴書のようなものです。経歴や携わった仕事などを把握でき、デザイナーのスキルを判断しやすくなります。
ポートフォリオを見るときは、以下を確認するようにしましょう。
- デザインが見やすいかどうか
- 情報がまとめられているか
- 公開年月日
- 制作期間
- 担当した作業範囲
- 制作環境や使用言語
- 制作背景や解決した課題
面接の際は、制作背景から工夫点などを深堀することで、デザインの考え方を知ることができます。
関連記事:ポートフォリオの意味や役割、評価ポイントをわかりやすく解説
関連記事:ポートフォリオの採用基準とは?効率的に評価するためポイント6つを解説
2. お試し期間を設ける
正社員採用を考えている場合、採用ミスマッチにどうしても慎重になるものです。中途採用のインターンを受け入れる体制を作るのも良いですが、まかせられる業務に限界があります。
より実務レベルを評価するなら、業務委託契約を活用してお試し期間を設けてみましょう。業務委託で仕事を正式に依頼することで、双方の働き方の認識にズレはないか、スキルが十分であるかを確認できます。
実際に業務委託する際は、以下を確認してください。
- 指示通りの作業ができているか
- コミュニケーションに問題はなかったか
- 時間はどれくらいかかったか
このように実際の業務を任せることで、より相手への理解を深めることが可能です。
3. コミュニケーション能力をみる
デザイナーはスキルが高くても、チームとの意思疎通がうまくいかなければ成果にはつながりません。クライアントやチームでコミュニケーションをとって進めていきます。そのため、クライアントの戦略や意図を読み込んだり、デザインイメージを言語化したり、チームメンバーと連携するためのコミュニケーション能力が必要です。
しかし、実際に働いてみないとわからないものでもあります。採用前に評価する方法として以下をチェックしてみることをおすすめします。
- ポートフォリオの解説のわかりやすさ
- 面接で話を最後まで聞いてから発言しているか
- 選考フローでのやり取り
書類や面接時の対応、非対面ツールでのやり取りのていねいさから、コミュニケーション能力を評価することが可能です。
▼下記の資料では、デザイナーを取り巻く環境や採用のポイントを、わかりやすく簡潔にまとめました。無料でダウンロードできますので、ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。

フリーランスデザイナーを活用すべき理由
「なかなか良い人材が見つからない」「正社員採用が難しい」ときは、即戦力を備えたフリーランスの活用がおすすめです。ここでは、フリーランスを活用する3つのメリットを紹介します。
経験豊富なデザイナーを確保できる
フリーランスデザイナーは、企業に属さずとも案件が受注できるようなスキルを持った人が多いため、採用コストを抑えつつ、専門性の高いスキルをもったデザイナーを確保できます。
教育や研修不要で必要なときに即戦力となる人材を効率的に確保できるフリーランスデザイナーの有用性は高いといえるでしょう。「1人目デザイナー」や「単発案件」など専門性が求められるシーンでおすすめです。
関連記事:即戦力人材を採用するコツ|優秀な人材の見極め方や効率的な採用方法を解説
国内から海外まで採用の間口が広がる
フリーランスデザイナーは自宅などに働く環境を整えているため、フルリモート体制が多いです。全国に住むフリーランスデザイナーに広げて採用活動できます。
国内から海外まで採用の間口を広げることができれば、案件に合う人材も見つけやすいでしょう。これにより社内のリソースが空き、従業員をコア業務に集中させることができます。社内環境の改善にも役立つでしょう。
とくに昨今は、働き方改革という視点でもフリーランスデザイナーの活用は効果的です。社内に不足しているリソースを補いつつ、多様性や表現の幅も広がるといったメリットがあります。
条件次第で正社員転換も期待できる
正社員として雇用する場合、給与のほかに社会保険や福利厚生だけでなく、業務に必要な設備・備品の提供・整備など、膨大な費用が固定費としてかかります。
しかし、業務委託からスタートして、スキルや相性をチェックしたうえで正社員登用につなげる事例も増えています。フリーランスのなかには正社員へのキャリアチェンジを考えている人も少なくありません。
しっかりと報酬を得ながら、お互いにとって重視している箇所を確認することで、採用リスクを抑えつつ戦力化が可能です。
関連記事:「フリーランスの約35%が正社員転換を検討」フリーランス・副業向けマッチングサービス『Workship』がキャリア動向調査を実施
即戦力デザイナーの採用ならクロスデザイナーがおすすめ!
デザイナーの採用媒体についてお伝えしてきました。主な採用媒体は4種類あり、どんな仕事を依頼したいのか、どれくらいの期間をかけて採用したいのか、また予算はどれくらいあるのかによって変わってきます。
求職者にとって働くイメージがつきやすく、魅力が伝わるようなコンテンツを発信すること、そのコンテンツに辿り着く採用フローをしっかり整えることが重要です。
なお、即戦力のフリーランスデザイナーに依頼したいなら、クロスデザイナーがおすすめです。
クロスデザイナーは、国内最大規模のデザイナー登録者から、厳正したデザイナーを最適なタイミングでご提案するフリーランスデザイナー専門のエージェントサービスです。現在、7,000人以上のデザイナーが在籍しています。
登録しているデザイナーとの合意があれば正社員採用も可能です。また、スカウトや人材紹介機能もあるため、採用難易度の高い、即戦力デザイナーの採用機会を最大限サポートしています。
エージェントに相談いただければ、最短3営業日でのアサインも可能です。また、週2〜3日の柔軟な依頼も可能なので、自社の作業量に応じて効率的に外注することができます。
以下では、クロスデザイナーのサービス資料を無料でダウンロードできます。ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
- クロスデザイナーの特徴
- クロスデザイナーに登録しているデザイナー参考例
- 各サービスプラン概要
- 支援実績・お客様の声
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