【企業向け】デザイナーが早期離職する理由7つ|退職を防止する対策も原因ごとに解説 | フリーランス・業務委託採用|クロスデザイナー

【企業向け】デザイナーが早期離職する理由7つ|退職を防止する対策も原因ごとに解説

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新卒・中途採用問わず、早期離職は企業にとって大きなコスト損失につながるため、対策を講じなければなりません。早期離職は理由を把握することで減らすことが可能ですが、どのような対策をとればよいのか悩む担当者もいるのではないでしょうか。

この記事では、デザイナーが早期離職する7つの理由について解説します。退職防止の対策方法も原因別にまとめました。

早期離職の現状

厚生労働省の調査によると、入社後3年以内の早期離職率は高校卒で35.9%、大学卒で31.5%とわかりました。事業所の規模別だと以下のようになります。

事業規模高校卒大学卒
5人未満
60.5%
55.9%
5~29人未満
51.7%
48.8%
30~99人未満
43.4%
39.4%
100~499人未満
35.1%31.8%
500~999人未満
30.1%29.6%
1,000人以上
24.9%25.3%

▲出典:厚生労働省

高卒・大卒のどちらも事業規模が小さくなるほど離職者が増えていることがわかります。1年以内の超早期退職者が早期退職者の割合を大きく占めており、企業にとって大きな問題となっています。

クリエイティブ系は早期離職率が高い

デザイナーが該当する「学術研究、専門・技術サービス業」の早期離職率をみてみましょう。

学歴
早期離職率
高校卒
36.3%
大学卒
32.3%

▲出典:厚生労働省

高卒・大卒ともに事業所規模別の平均早期離職率を上回っていることがわかります。

デザイナーの早期離職は珍しいものではなく、そもそも転職の目的がスキルアップという人も多くいます。そのため、転職に対してマイナスなイメージが少なく、早期離職のハードルが低い傾向があります。

デザイナーの早期離職の理由7つ

デザイナーが早期離職する主な理由は以下の7つです。

  1. うまくコミュニケーションがとれない
  2. 職場の雰囲気が悪い
  3. ワークライフバランスがとれない
  4. 思っていた仕事と違う
  5. 若いうちに経験を積みたい
  6. 収入に対する不満
  7. 会社の将来性に期待できない

それぞれくわしく解説します。

理由1. うまくコミュニケーションがとれない

働くうえでコミュニケーションはモチベーションにもつながります。とくに新卒の採用者と上司では年の差もあって、どうやってコミュニケーションをとればよいのかわからず、仕事にも支障をきたす人もいるようです。

中途採用者は部署メンバーとのコミュニケーションがうまくいかず、自身の活躍の場を見いだせず早期離職にいたるケースも少なくありません。

理由2. 職場の雰囲気が悪い

部署内の人間関係が合わずに早期離職を決意する人も少なくありません。サービス残業やハラスメント行為が黙認されている職場は、仕事もしづらくモチベーションにも大きく影響を与えます。

そもそもサービス残業やハラスメント行為などが根付いている場合、企業としての責任問題を問われるため改善が必要です。

理由3. ワークライフバランスがとれない

近年は仕事に限らずプライベートも重視する人が増えてきました。デザイナーは長時間労働が常態化しているところが多く、休日出勤を求められるケースも少なくありません。残業や休日出勤が多い理由は以下のとおりです。

  • 納期が短い
  • 顧客への対応
  • 下請けのため
  • 残業・休日出勤が当たり前

こうしたワークライフバランスがとれない労働環境下では、早期離職に繋がります。

理由3. 思っていた仕事と違う

入社後、イメージしていた仕事と違うことにショックを受けることを「リアリティショック」といいます。おもに入社後3カ月以内に感じやすいため、超早期離職の原因はほぼリアリティショックによるものと考えられます。

「思っていた仕事と違う」という違和感は仕事だけではなく、人間関係や上司や先輩のスキル、評価などさまざまなものがあります。とくにデザイナーという職種は華やかなイメージをもっている人も多く、実際に働きだしてから地味な作業が多いことにショックを受ける人も少なくありません。

理由4. 若いうちに経験を積みたい

成長意欲の高い人材は、多様な業務を経験してスキルアップを望んでいます。「この会社ではもう学ぶものはないかも」と思ったら、他社で経験を積みたいと考えて離職を決意する人もいるでしょう。

ただし事業内容として地味な作業が多い場合や、経験を積むまでは一定の業務をこなさないといけないなど組織としてルールがあるケースもあるはずです。仕事内容をしっかり理解せずに入社しているケースもあるため、会社として経験を積ませたい理由をきちんと説明しましょう。

理由5. 収入に対する不満

デザイナーが年収に満足していない理由として「求める生活水準に対して不足している」「自分の能力が評価されていない」「労働時間と見合わない」といったものが挙げられます。

デザイナーの雇用形態別の平均年収は以下のとおりです。

雇用形態
平均年収
正社員デザイナー
300~500万円
派遣・パート・アルバイト
300~400万円
フリーランス・個人事業主
200~250万円

▲出典:クリエイターワークス研究所「クリエイターの仕事満足度調査」

給与所得者の平均年収に届かない人も多く、収入に不満を感じやすいことがわかります。長時間働いて収入が低いと、不満が蓄積されて「もっと収入が高いところへ移ろう」と考えてしまうのも無理はないでしょう。

理由6. 会社の将来性に期待できない

近年は終身雇用の考え方がなくなりつつあるものの、将来を見据えて安定した収入を得ながら働きたいという考えの人は少なくありません。働き続けるためのモチベーションが下がるような環境だと感じたら、将来性に期待がもてなくなり「この会社から早く離れたほうがいい」と判断します。

評価基準が不明瞭だったり、ハラスメントが横行していたりなど、不適切な組織文化が根付いている場合も、将来性に対する不安を与えることになります。

デザイナーの転職理由については、下記でくわしく解説しています。

関連記事:デザイナーが転職する理由5つ|長く働いてもらうためのポイントも解説

デザイナーの退職防止策を原因別に紹介

デザイナーに長く働いてもらうためには、早期離職となった原因を解決しなければなりません。離職連鎖にならないためにもどうすればよいのか、退職防止策を原因別に紹介します。

コミュニケーション不足は定期的な面談で防止 

早期離職の原因はふだんからのコミュニケーションが不足していることがあげられます。互いに働き方など業務について意見を交わしていれば、離職を決意する前に改善できた可能性があるからです。

コミュニケーション不足は定期的な面談を実施して解決しましょう。面談ではやりたいデザインを聞いたり、仕事の目標設定などサポートしたりとこれから仕事をするうえで必要なモチベーションづくりを行います。

中途採用者には企業風土や社内の慣習などを伝えることを目的とした面談を実施するのがおすすめです。

下記の資料では、デザイナー採用で直面する課題や採用活動の注意点などをまとめています。無料でダウンロードいただけますのでぜひお役立てください。


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社内SNSツールを導入してコミュニケーションを活性化

従業員同士のコミュニケーションを活性化するには、社内SNSツールを導入するのがおすすめです。SNSなら対面でコミュニケーションがとりにくい相手や別支社の従業員とも、気軽にコミュニケーションが取れます。

SNSツールによっては利用状況のデータを収集できます。利用頻度から人的交流を好む人かどうかを判断し、性格にあわせた人材育成にも活用することが可能です。

ほかにも従業員同士でコミュニケーションをとる方法として、先輩社員が指導にあたる「メンター制度」の導入もおすすめです。

対面で伝えにくい意見をアンケートで回収

面談やメンター制度など、対面のコミュニケーションは信頼関係を構築するうえで大切ですが、場面によっては適さないことも。指導方法や組織体制に対する意見など、対面では伝えにくい意見はアンケート調査がおすすめです。早期離職の防止に役立つアンケートのテーマ例をまとめてみました。

  • 仕事内容に関心をもっているか
  • 上司や先輩からアドバイスをもらっているか
  • メンタル面
  • 働く環境の充実度
  • 成長を実感しているか

非対面・匿名で意見を集めることができるため、労働環境や企業イメージなどの質問を投げかけることができます。対象者を絞りたいときは個人を特定しないように、設問内容にも配慮してください。また、匿名性を偽っていた場合、信用を失いますので注意しましょう。

募集要項よりもくわしい企業情報を掲載

入社後のリアリティショックによる早期離職を防ぐには、募集時の対策が必要です。求職者に提示する募集要項には企業の魅力やくわしい仕事内容を記載しましょう。

とくに仕事内容はデザイナーが転職活動で重視する箇所です。自社サイトに採用ページを設けるなら、これまでの制作実績も掲載するなど企業の魅力が伝わるように作成してください。

採用する人材の能力や役割などを明確に記載したものをジョブディスクリプションといいます。正しく設計することで採用のミスマッチを防ぐことが可能です。

以下の資料では、ジョブディスクリプションの作成方法などを説明しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。


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意欲のある人にはジョブローテーションを提案

離職防止の方法としてジョブローテーションを提案する方法もあります。ジョブローテーションは、複数の部署や業務を経験させる人材育成の手法のひとつです。さまざまな業務経験を積むことができるため、従業員の成長意欲を満たせます。他の業務に関心がなさそうな場合でも、ジョブローテーションでまったく異なる仕事が自分には向いているとわかることもあります。

ただし、ジョブローテーションは良い面ばかりではなく、適性を無視した配置により退職を決意させてしまうリスクもあります。従業員が専門スキルを極めたいといった目標がある場合、ジョブローテーションは向いていません。適性を判断したうえで提案するのがおすすめです。

関連記事:ポートフォリオの採用基準とは?効率的に採用するための6つの評価ポイント

不安の払しょくを目的に経営戦略を共有

早期離職を防ぐには企業の安定性を従業員にアピールすることが大切です。従業員が抱える不安を払しょくするために、決算結果を開示したり経営目標を提示したりと不安材料を含めて共有しましょう。

あわせてこれから企業としてどのように努力していくのか戦略も共有することで、従業員からの信頼を得ることができます。

早期離職を減らすには本人のやる気を高めることが大切

早期離職を減らすにはリファレンスチェックを実施して、従業員の得意なことを事前に調査しておくのもおすすめです。リファレンスチェックは前職の担当者に従業員のスキルや働きぶりを確認することで、本人に同意なく行うことはできません。

リファレンスチェックで事前に適性を把握しておけば、やりたいデザインをすぐに任せることができます。新卒者はSNSチェックを採用選考に用いている企業もあるようです。こうして得た情報から、本人のモチベーションにつながるアドバイスがしやすくなります。

はじめてのデザイナー採用におすすめの方法については下記でくわしく解説しています。

関連記事:はじめてのデザイナー採用におすすめの方法は?失敗しないための5つのポイントも解説

フリーランスのデザイナーの採用を考えてみる

エン・ジャパン株式会社の調査によると、早期離職による損失額は約187.5万円かかると算出されました。新卒採用数が多い規模の大きな企業でも、大きな損失といえます。

デザイナーは年齢を重ねるとフリーランスとなる人も多くいます。早期離職のリスクを抑えたいなら、フリーランスのデザイナーを採用するのもひとつの方法です。専門スキルをもって活動しているため即戦力としてすぐに仕事を任せることができます。

フリーランスと正規雇用のどちらがよいのかお悩みなら、各採用形態の特徴を理解することが大切です。下記の資料では各採用形態のメリットとデメリットについてまとめました。無料でダウンロードできますので、採用手法を見直したい方はぜひお役立てください。


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クロスデザイナーが自社に適したデザイナーを提案いたします

本記事では、早期離職の理由と防止策について解説しました。早期離職の理由をもとに自社の体制などを見直すことが大切です。採用活動には多くのコストがかかりますが、フリーランスデザイナーなら採用コストを抑えることができます。

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吉永 ゆくら
記事を書いた人
吉永 ゆくら

デザイン系の専門学校でグラフィックデザインを学ぶ。デザイン事務所に就職後、縫製業と企業の専属ライターを経てフリーランスに。デザイン・縫製・Webとものづくりの楽しさとやりがいを仕事を通して感じています。現在はオウンドメディアのコンテンツ制作を中心に活動中。