デザイナー面接の質問例やコツは?スキル以外にチェックすべき要素とは | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

デザイナー面接の質問例やコツは?スキル以外にチェックすべき要素とは

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デザイナーの採用で失敗しないために、どのような視点で候補者に臨むべきかを知りたいといった人事・採用担当者は多いでしょう。

この記事では、デザイナーの面接における質問事項の設定方法や質問例、注意点などを紹介します。

自社にマッチした人材を獲得して、採用活動を成功させるために、ぜひ参考にしてください。

採用における失敗例と成功例

労働人口の減少などの要因により、多くの企業では従来型の採用手法に限界を感じ、さまざまな採用手法を取り入れて、ニーズに合った人材を確保しようと努めています。

このような人材採用難のなか、採用の成功が担当者のスキルやノウハウに左右される傾向もあり、負担が大きいと感じている担当者の方もいるでしょう。

そのうえ苦労して採用した候補者が、すぐにやめてしまう、職場に適応できないといった課題を持つ企業も多いのではないでしょうか。

現状を見直して問題点を洗い出すために、まずは採用における失敗例と成功例を見ていきましょう。併せて自社のケースについても振り返ってみてください。

実際によく聞かれる失敗例として以下のようなものがあります。

  • 選考時と入社後でギャップがあり、実際はスキル不足で活躍できない。
  • 前職とのギャップなどが原因で職場の環境に適応できない。
  • 少しでも違和感があるとすぐにやめてしまう。

一方で成功例として活躍する人材の特徴は以下の通りです。

  • 前職のやり方にとらわれずスキルを活かしながら新しい職場に適応できる。
  • 不明点があれば簡潔・的確に質問でき、コミュニケーションが取りやすい。
  • 仕事仲間やクライアントに対する気遣いなどの協調性がある。

このように即戦力となる人材を獲得して採用を成功させるにはどうしたら良いか、面接におけるポイントを、次章から詳しく説明します。

合否を判断する際に重要な2つの評価軸

採用選考において、特に面接の合否を判断する際に重要な2つの評価軸は以下の2つです。

  • スキルセット
  • マインドセット

それぞれについて詳しく説明します。

スキルセットとマインドセットの違い

スキルセットとは、ビジネススキルや専門知識などを指し、デザイナーとして業務遂行に必要な能力や経験が含まれます。

マインドセットとは、性格や志向といった特性や価値観などの先天的な資質のほか、育った時代背景や教育環境によって形成される基礎能力や考え方などを指します。

スキルセットは把握しやすい面がある一方で、マインドセットは合否の判断で重要視されていながら、自社の求める水準や判断基準が明確になっていない傾向があります。

それにより面接官により評価がさまざまであったりあいまいであったりする点が、失敗例を生む一因となっています。

面接ではこのマインドセットを見極めることが、採用を成功させるためのコツといえます。

抽象的で面接官のバイアスがかかりやすいマインドセットについて、自社の求める水準や判断基準、優先すべき要素を明確にすることが重要です。

ビジネスでどのようなマインド・スタンスが望ましいかについては、経済産業省「DXリテラシー標準ver.1.0」を参考にすると良いでしょう。

▼新たな価値を生み出すために必要なマインド・スタンス

項目

内容

変化への適応

・環境や仕事・働き方の変化を受け入れ、適応するために自ら主体的に学んでいる。

・自身や組織が持つ既存の価値観の尊重すべき点を認識しつつ、環境変化に応じた新たな価値観、行動様式、知識、スキルを身につけている。

コラボレーション

・価値創造のためには、様々な専門性を持った人と社内・社外問わずに協働することが重要であることを理解し、多様性を尊重している。

顧客・ユーザーへの共感

・顧客・ユーザーに寄り添い、顧客・ユーザー自身の立場に立ってニーズや課題を発見しようとしている。

常識にとらわれない発想

・顧客・ユーザーのニーズや課題に対応するためのアイデアを、既存の概念・価値観にとらわれずに考えている。

・従来の物事の進め方の理由を自ら問い、より良い進め方がないか考えている。

反復的なアプローチ

・新しい取り組みや改善を、失敗を許容できる範囲の小さいサイクルで行い、顧客・ユーザーのフィードバックを得て反復的に改善している。

・失敗したとしてもその都度軌道修正し、学びを得ることができれば「成果」であると認識している。

柔軟な意思決定

既存の価値観に基づく判断が難しい状況においても、価値創造に向けて必要であれば、臨機応変に意思決定を行っている。

事実に基づく判断

勘や経験のみではなく、客観的な事実やデータに基づいて、物事を見たり、判断したりしている

▲出典:経済産業省「DXリテラシー標準ver.1.0」を基に作成

マインドセットには2種類あることも理解しておきましょう。

ビジネススキルや専門知識、資格などは後天的に身につけられる能力です。一方で、性格や志向といった特性や価値観などは、先天性が高く変えることが難しいと考えられています。

しかし、スタンフォード大学教授のキャロル・ドゥエック博士の提唱した「グロースマインドセット」は、「人間の能力は拡張的で努力すれば変わる」と信じる考え方を持つことにより、目標に挑戦した際に壁にぶつかっても肯定的な思考が生まれるといいます。

一方でグロースマインドセットの対となる「フィックストマインドセット」は、「人間の能力は固定的であり変わらない」と信じる考え方により、壁にぶつかったときに否定的な思考が生まれるといいます。

誰もがこの2つのマインドセットを備えており、得意分野ではグロースを、不得意分野にはフィックストを持つ傾向がありますが、面接でどちらの傾向が強いかを見極めることが重要です。

成長し続ける人は共通してグロースマインドセットが強い傾向が見られるためです。

2つの評価軸から面接の質問項目を設定する

デザイナーの採用で失敗しないためには、求める人材像を明確にしたうえで、面接で何のためにその質問をするのか、目的意識をもって質問し、回答を評価することが重要です。

質問事項を設定する際は、前章で説明したスキルセットとマインドセットの2つの評価軸を意識して行うと良いでしょう。

また、得意分野に着目して適性のある人材を採用し、成功体験を重ねることでグロースマインドセットを高め、後天的な能力を習得できるようサポートしていくと、効率的にビジネススキルを向上させられます。

そのため、スキルセットでは候補者が持つ得意分野を、マインドセットではグロースとフィックストのどちらの傾向が強いかを明らかにするような質問を設定することも必要です。

スキルセットに関する質問例

以下のように質問の意図と質問事項を整理してみましょう。

例として、Webデザイナーのスキルセットに関する質問の意図と質問例の一部を表にまとめました。

質問の意図

質問事項

業務遂行に必要な専門知識・能力・経験

・Webデザインでの得意な領域は何ですか?

・グラフィックデザインもできますか?

・撮影や画像加工はできますか?

・クライアントワークと事業会社のどちらが希望ですか?

ITリテラシー

・Webデザインに関するトレンドを把握するためにどのような情報収集を行っていますか?

・デザインの効果測定のために用いる指標は何ですか?

仕事観

・仕事をする上で大事にしている軸はありますか?

・5年後、10年後のキャリアプランをどのように考えていますか?

そのほかにデザイナーの知識やスキルレベル、実践的な経験を把握するために役立つ質問例を以下に挙げます。ぜひ参考にしてください。

デザインツールに関する質問

・使用した経験のあるツールやソフトウェアを教えてください。

・それらをプロジェクトでどの程度活用していたか、具体的に教えてください。

Webデザインに関する質問

・レスポンシブデザインのアプローチ方法について説明してください。

・SEOの観点からWebデザインに取り組んだ経験はありますか?

・SEOに影響するWebデザインのポイントについて説明してください。

UXデザインに関する質問

・UXデザインの定義とプロセスについて説明してください。

・UXリサーチを実施した経験はありますか?

インタラクションデザインに関する質問

・インタラクションデザインの意味とメリットについて説明してください。

・プロジェクトでどのようなインタラクションデザインを行ったか、具体的に教えてください。

面接や書類審査で提出されたポートフォリオやスキルシートの評価ポイントについては、以下の記事にまとめています。

こちらも合わせてご覧ください。

関連記事:ポートフォリオの採用基準とは?効率的に採用するための6つの評価ポイント

関連記事:Webデザイナーのスキルをチェックする方法は?スキルシートの概要や見方を解説

マインドセットに関する質問例

続いて、Webデザイナーのマインドセットに関する質問の意図と質問例の一部を表にまとめました。

質問の意図

質問事項

コラボレーション

・チームで働く上で大事にしていることはありますか?

・複数のチームと共同でプロジェクトを進めた際にどのように作業を行ったかを教えてください。

変化への適応

・前職の企業に入社した理由と退職を決意した理由は何ですか?

・上司に求めるものは何ですか?

事実に基づく判断

・これまでのキャリアで最も力を注いだプロジェクトと達成度を教えてください。

そのほかにデザイナーのマインドやスタンスを把握するために役立つ質問例を以下に挙げます。ぜひ参考にしてください。

クリエイティビティに関する質問

・あなたのクリエイティビティを刺激するものを具体的に教えてください。

・クリエイティビティを向上させるために取り組んでいることはありますか?

好奇心や探求心に関する質問

・新たな視点やアイデアを取り入れるために活用している情報源を具体的に教えてください。

・自己啓発のために取り組んだ経験や学習方法を具体的に教えてください。

問題解決能力に関する質問

・プロジェクトの締め切りやスケジュールといった時間的な制約があり、アイデアを迅速に生み出す必要がある場合、どのようなアプローチ方法が考えられますか? 

・予算が厳しいプロジェクトで最大限の成果を得るために限られたリソースを活用するには、どのようなアプローチ方法が考えられますか?

・ブランドガイドラインに従う必要があり、制約があるなかでクリエイティビティを発揮するには、どのようなアプローチ方法が考えられますか?

柔軟性や適応性に関する質問

・クライアントやユーザーのフィードバックを受ける際に心掛けていることは何ですか?

・クライアントがデザインに不満を持ち、批判されたときはどのように対応しますか?

・これまで一緒に仕事をした人のなかで、最も困難だった相手と対処法を教えてください。

面接における注意点

面接において注意すべきことは以下の2点です。

  1. 面接はインタビューでありジャッジの場ではない
  2. 自分の評価にはバイアスが働いている可能性があることを認識する

それぞれについて詳しく説明します。

1.面接はインタビューでありジャッジの場ではない

面接は英語で「interview(インタビュー)」といい、動詞として使う場合は、仕事の適性を見極める際や、記事を執筆する際に行う公式な会話を意味します。

このことを念頭に置き、面接では上から目線でジャッジするのではなく、候補者の話に耳を傾けるようにしましょう。

ただし、見解を聞くのではなく、事実や行動を聞くことが重要です。

なぜなら、見解を多く語る候補者は、自己評価が高く他人の評価を気にかけない傾向が見られ、企業側が求める成果を意識せず、貢献度が低いケースがあるからです。

2.自分の評価にはバイアスが働いている可能性があることを認識する

人には心理的なバイアスが無意識で働き、偏った主観で候補者を判断してしまう可能性があります。

「bias(バイアス)」とは先入観や偏見を意味し、「unconscious bias(アンコンシャス・バイアス)」は無意識の偏見や思い込みを意味します。

そのため、人を短時間で見抜くことの難しさを常に認識して臨むことが重要です。

また、アンコンシャス・バイアスを除去する方法として、面接終了後に他の面接官と議論したり、システムを導入したりといった対応も検討しましょう。

逆質問の評価ポイント

面接の最後に聞く「何か質問はありますか?」という質問に、「大丈夫です」「特にありません」といった回答で終わってしまうことも多い一方で、積極的に質問する候補者もいるでしょう。

この逆質問での評価ポイントは以下の4つです。

  1. 質問を通して自社への志望度や働く意欲の高さが伝わってくるか。
  2. 採用段階に合った質問内容になっているか。
  3. 社風や職務にマッチし入社後の活躍をイメージできるか。
  4. 条件や待遇など面接担当者が困惑する質問内容が多くないか。

逆質問も上記のポイントをふまえて評価を行い、選考に役立てましょう。

デザイナーを採用するならクロスデザイナーがおすすめ

本記事では、デザイナーの面接における質問事項の設定方法や質問例、注意点などを詳細に解説しました。

デザイナーの採用で失敗しないためには、求める人材像を明確にしたうえで、面接で何のためにその質問をするのか、目的意識をもって質問し、回答を評価することが重要です。

これまでに説明したスキルセットとマインドセットの2つの評価軸を意識し、質問例を参考にして質問事項を設定してみてください。

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曄道 うるは
記事を書いた人
曄道 うるは

Webディレクター&SEOライター。出版業界、広告代理店、IT業界を経てパラレルワーカーに。執筆した記事は500を超える。得意ジャンルはIT、ヘルスケア、金融。座右の銘は「好きを仕事に」。