
Webデザイナーとして経験を積んできたなかで、「今後はどんな会社でキャリアを広げていくべきか」「自分に合った環境はどこなのか」と悩むことはありませんか?
とくにUI/UXやWebマーケティングなど新たな分野への挑戦を考えている場合、会社選びは将来を大きく左右する重要なステップです。
この記事では、Webデザイナーがキャリアアップを目指すときの会社選びのポイントを解説します。
Webデザイナーとしてのキャリアの方向性を決める
Webデザイナーが転職や就職などで会社を選ぶときは、自身のキャリアの方向性を決めておくと選びやすくなります。おもなキャリアの選択肢を3つ紹介します。
デザインに特化する
デザインスキルを徹底的に磨きたい場合、Webデザインに特化できる環境を選ぶのがおすすめです。ビジュアルデザイン、UIデザイン、ブランドデザインなど、特定の領域の専門性を高めることで、市場価値の高いデザイナーとしてキャリアを構築できます。
とくに優良企業や、大手の制作会社では、さまざまな案件を通じて幅広いデザイン力を身につけることが可能です。デザイナーとして第一線で活躍したい人には最適な道といえるでしょう。
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コーディングスキルを活かす
コーディングスキルをもつデザイナーならキャリアの幅を広げることが可能です。HTML/CSSやJavaScriptといったフロントエンドの知識を身につければ、デザインだけでなく実装まで一貫して対応できるクリエイターとして重宝されます。
コーディング経験が不足しているなら、2つの領域を任せてもらえる会社を選ぶことで、市場価値を高めることが可能です。
コンサルやマーケターへの転身
Webデザインの経験を活かして、より戦略的な立場に進む道もあります。単にWebサイトを制作するだけではなく、ユーザーの行動分析や集客設計、ブランド戦略などに関わるWebコンサルタントやWebマーケターとしてのキャリアです。
近年、UI/UXデザインの知識とマーケティングスキルをあわせもつ人材へのニーズが高まっており、未経験でも学びながら挑戦できる企業も増えています。こうした会社は、幅広いスキルを活用したい方や戦略的な業務に関わりたい方に向いています。
関連記事:デザインコンサルティングとは?その内容と依頼先を紹介
Webデザイナーの会社の選び方
Webデザイナーとして次のキャリアを考える際、どの企業を選ぶかはとても大切です。優良企業や大手の特徴を押さえて、理想的な職場を見つけるための選び方について解説します。
自分のキャリアに合った企業を選ぶ
まず大切なのは、自分がどんなキャリアを築きたいのかを明確にし、その方向性に合った企業を選ぶことです。
たとえば、長期的なキャリアを支える教育制度や、多様な案件経験を積める環境が整っており、働きながらスキルアップができる会社を選ぶのです。こうした会社は優良企業として、多くのデザイナーに人気があります。
大手企業は組織体制や福利厚生が整っており、働きやすさで人気があります。ただし、業務が分業化されているため、「コーディングもやりたかったけどデザイン制作しかできない」など、配属先で身につくスキルに差があります。自分がやりたいことを実現できるか、事前に確認しましょう。
企業文化と社風が合っているか
企業文化や社風が自分に合っているかは、入社後の働きやすさやモチベーション維持に直結します。
自由度が高く、個人の裁量を重視する会社もあれば、上下関係がしっかりした組織的な文化の会社もあります。どちらが自分に合うかを事前に確認しましょう。
口コミサイトなどで「やめとけ」と評価されている会社は、過剰な残業やコミュニケーション不足、指示系統が不明確などの問題が見られることがあります。面談やOB訪問などを活用して、リアルな社風を把握しましょう。
研修や教育体制が整っているか
これから新しい分野に挑戦したい場合、研修制度や教育体制がしっかりしているかを確認しましょう。とくにUI/UXデザインやWebマーケティングなど、自分が未経験の分野にチャレンジするなら、しっかりと確認しておくことが大切です。
新しい知識やスキルを効率よく学べる体制が整っている会社を選ぶことで、安心して成長を目指せます。反対に、具体的に何を学べるのかわからない研修など、制度が形だけの会社には注意が必要です。
ワークライフバランスが大切にできるか
長く働くうえで、自身のライフスタイルや価値観に合わせて働き方を変えられる会社を選ぶ方法もあります。近年はライフワークバランスを重視する人が増えており、企業も多様な生活や価値観にあわせた環境構築に力を入れています。
ただし、大手企業は制度が整っている一方で、業務量が多いため、スキルを磨きたいデザイナー向きかもしれません。実態を見極める姿勢が求められます。
柔軟な勤務体系や残業時間の実態、有給取得のしやすさなどを確認し、ワークライフバランスと自身の価値観に合った企業を選びましょう。
Webデザイナーが活躍できる会社の特徴
自分がWebデザイナーとして成長し活躍できる企業の特徴を知ることで、より良い転職先や仕事先を見つけることが可能です。制作会社や事業会社、アプリ開発会社など、Webデザイナーが活躍できる会社の特徴について解説します。
制作会社
制作会社は、複数のクライアント案件を手がけるため、幅広いデザイン経験を積める環境が特徴です。品質管理やプロジェクト体制など、チームで働く体制が整っています。
多様なプロジェクトを通じて成長できる機会が多く、未経験の分野にチャレンジしやすいのが魅力です。ただし、プロジェクトごとに関わるメンバーが変わることも多いため、柔軟な対応力やコミュニケーション力が求められます。
関連記事:大手Web制作会社ランキング!おすすめ30社の特徴と依頼先の選び方を徹底解説
事業会社
事業会社では、自社のWebサイトやアプリを継続的に改善する仕事が中心です。制作会社のようにさまざまなクライアント案件を担当するのではなく、1つの事業やサービスに深く関わりながら、マーケティングやユーザー体験を考慮したデザインに取り組みます。
長期的にひとつのブランドやサービスを育てたい人や、安定した環境で働きたい人に向いています。ワークライフバランスを大切にしたい人にもおすすめです。
マーケティング会社
マーケティング会社は、デザインとWebマーケティングを融合させた業務が中心です。
単に美しいデザインを作るだけではなく、成果につながるデザインを考える機会が多くあります。そのため、WebコンサルタントやWebマーケターに近い視点も学ぶことが可能です。
幅広いスキルを身につけたいWebデザイナーに向いています。
関連記事:マーケティングにおけるデザインの役割とは?必要な理由からデザインが重要となる施策まで解説
アプリ開発会社
スマホアプリやWebアプリに特化したデザインをしたい人にはアプリ開発会社が最適です。UI/UXデザインへの理解を深めながら、ユーザーが使いやすい画面設計を追求できる環境があります。
近年はUI/UXデザイナーの需要が高まっているため、専門性を磨き、キャリアの幅を広げたい人におすすめです。
Webデザイナーの転職活動を成功させるコツ
Webデザイナーとして転職活動を成功させるためには、自分の強みを理解し、ポートフォリオやスキルを効果的にアピールすることが必要です。ここでは、転職活動を成功させるコツを紹介します。
自分の強み・得意分野を明確にする
まず、自分が得意とする分野や身につけたスキルを整理しましょう。たとえば「ビジュアルデザイン」「UI/UXデザイン」「コーディング」「マーケティング視点を活かしたデザイン」など、自分の強みを具体的にすることで、応募先企業との相性も見えやすくなります。
あいまいなまま進めてしまうと、企業から求められる人物像とミスマッチが起こる可能性があるため、注意しましょう。また「未経験歓迎」など耳障りの良い条件の求人には、口コミなどでリアルな声をチェックすることが大切です。
ポートフォリオを整備する
ポートフォリオはWebデザイナーにとって最も重要な「実力の証明書」です。未経験の分野にチャレンジする場合でも、自主制作物や学習の成果をしっかりまとめることで、自分の意欲や伸びしろを伝えることができます。
ただし、単に良くできた作品を並べるだけではなく、どのような意図や背景でデザインしたのかをあわせて説明できるようにしましょう。準備しておくことで、採用担当者からの評価が高まります。
採用担当者がどのような点をチェックするのかも知っておくと対策がしやすいでしょう。
関連記事:ポートフォリオの採用基準とは?効率的に評価するためポイント6つを解説
新しいスキルを習得する
HTML/CSSやJavaScriptなどのコーディング、FigmaやAdobe XDといったツールの習得は、転職市場での価値を高めることができます。
とくにUI/UXデザインへの需要は増加しており、Webデザイナーとしての専門性を広げたい場合には積極的に学ぶ価値があるジャンルです。
教育体制の整った企業に就職をしてから学ぶのではなく、能動的に学んで知識を身につけておくと即戦力として優良企業や大企業のデザイナー職にチャレンジしやすくなります。
Webデザイナーが転職活動で押さえてほしいポイント
転職活動を進めるなかで、特に押さえておくべきポイントについて解説します。無理に条件を飲み込むことなく、自分に合った企業で転職活動を成功させるために注意すべき点を紹介します。
魅力的な条件の求人には注意する
「未経験大歓迎」「初年度から月収100万円可能」など、一見魅力的に見える求人には注意が必要です。
こうした条件が並ぶ企業の中には、実際には過剰労働やサポート不足といった問題を抱える場合もあり、「やめとけ」といわれる環境であることも少なくありません。
求人票に書かれている条件だけを鵜呑みにせず、面談時に実際の仕事内容や現場の雰囲気、残業時間、教育体制について具体的に質問することが大切です。
契約形態を理解する
Webデザイナーの求人には、正社員だけでなく、業務委託や派遣社員としての募集もあります。
それぞれの契約形態によって雇用条件・働き方・福利厚生が異なるため、自分のライフスタイルやキャリアプランに合う形態を理解したうえで応募することが重要です。
とくに業務委託の場合は、フリーランスとしての自己管理や自己負担が発生することを認識しておきましょう。
関連記事:調査レポート:フリーランスデザイナーが契約したいと思うのは「契約・担当者・納期・単価・働き方」が適切な案件。そして根強い“長期案件志向”
言語化スキルを磨く
Webデザインはビジュアルを作るだけの仕事ではありません。クライアントやチームメンバーに意図を伝え、ニーズをくみ取るコミュニケーションスキルが求められる職種です。
そのため、自分のアイデアやデザイン意図をわかりやすく説明できる「言語化スキル」は、選考時だけではなく、入社後の活躍にも大きな影響を与えます。
就活前に文章力や説明力を磨いておくことで、面接やポートフォリオ説明で一歩リードできるでしょう。
関連記事:イメージ通りのデザインにする伝え方のポイント6個|おすすめツールも紹介
Webデザイナーの働き方と年収相場
Webデザイナーの働き方には、正社員、派遣社員、フリーランスの3つの形態があります。それぞれの働き方における年収相場を比較し、どの働き方が自分に最適かを判断するための情報を提供します。
正社員
正社員のWebデザイナーは、企業のなかで安定したポジションを得ながら働けるのが大きな魅力です。年収相場は350万〜500万円程度で、企業規模や地域によって差がありますが、毎月の給与の安定性、賞与、福利厚生の充実が大きなメリットです。
長期的にキャリアを積みたい人、昇進や社内での専門性を深めたい人には正社員が適しています。
派遣社員
派遣社員として働くWebデザイナーは、契約期間に応じた柔軟な働き方ができるのが特徴です。年収相場は300万~400万円程度が一般的ですが、派遣先やプロジェクトによって変動します。
メリットとしては、さまざまな企業や案件を経験できること、一定の勤務時間でワークライフバランスが取りやすいことです。長期的なキャリア形成には限界があるため、スキルアップ目的で活用すると良いでしょう。
フリーランス
フリーランスWebデザイナーの年収相場は非常に幅広く、300万〜800万円以上を稼ぐ人までさまざまです。自分のスキルや営業力次第で収入を増やせる一方で、安定した収入を得るには自己管理能力が欠かせません。自由な働き方を重視しつつ、案件の獲得やスケジュール管理を自ら行える人に向いています。
近年は、UI/UXデザインやマーケティングの知識を組み合わせた高単価案件も増えています。スキルを磨き、市場価値を高めれば優良企業との直接契約も目指せるでしょう。単価設定や契約条件など、デザイン以外の知識やスキル習得も必要です。
関連記事:デザイナーの年収はどのくらい?職種別の傾向と適正報酬の考え方を解説
Webデザイナーの転職活動にはエージェントサービスを活用しよう
Webデザイナーが転職活動を効率よく進めるには、エージェントサービスの活用がおすすめです。プロの支援を受けることで安心感が得られます。ここでは、エージェントを利用する具体的なメリットを解説します。
希望する働き方や条件が通りやすい
エージェントサービスは、あなたの希望する働き方や条件を詳細にヒアリングした上で、最適な求人を紹介してくれます。たとえば「UI/UXデザインに挑戦したい」「ワークライフバランスを大切にしたい」「長期契約で安定して働きたい」といった要望も、きちんとくみ取り、条件にマッチする会社を探してくれます。
条件交渉を自分で行うよりも適切に進めてもらえるため、転職後のミスマッチを防げるのもポイントです。
契約条件の交渉を代行してもらえる
転職活動では給与や待遇、勤務形態などの条件交渉は重要ですが、自分で交渉するのは心理的負担も大きいものです。エージェントサービスを利用すれば、こうした契約条件の交渉を専門家が代行してくれるため、希望に近い条件を実現しやすくなります。
とくに初めての業務委託案件だと、適正な単価や契約条件などに不安があるはずです。こうした経験が浅い場合にも心強い存在となってくれるでしょう。
正社員転換をサポートしてもらえる
現在フリーランスとして活動しているWebデザイナーが「正社員として安定した働き方に切り替えたい」と考えるケースは増えています。エージェントサービスは、こうしたキャリアチェンジも積極的にサポートしています。
ほかにも応募書類の添削や面接対策、入社後のフォローまでトータルで支援してくれます。「やめとけ」と言われるようなあいまいな条件の求人を避けて、信頼できる企業への正社員転換を成功させたい場合にとくにおすすめです。
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Webデザイナーの案件探しをクロスデザイナーがサポートします
Webデザイナーが会社を選ぶときは、自身の成長やライフスタイル、価値観の変化にあわせて選ぶことが大切です。
働く環境によってキャリアパスに大きく影響を与えます。「自分に合う企業がわからない」「条件交渉に不安がある」という場合、ぜひ『クロスデザイナー』にご登録ください。
『クロスデザイナー』はフリーランスデザイナー専門のエージェントサービスです。専任のエージェントがスキルや要望に合った企業を紹介してくれます。
週2〜3日の柔軟な働き方を選べる求人が豊富です。また、双方の合意にもとづいて、正社員登用のチャンスもあります。スカウトや人材紹介機能もあり、活躍しつづけたいWebデザイナーを最大限にサポートしています。気になる方は、ぜひ以下よりご登録ください。
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