Webデザインの費用/料金相場は? 制作会社とフリーランスどちらに依頼すべきかも解説 | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

Webデザインの費用/料金相場は? 制作会社とフリーランスどちらに依頼すべきかも解説

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はじめてWebデザインを依頼する場合、費用相場がわからない方も多いでしょう。

費用相場があやふやな状態で依頼してしまうと、相場よりも高く費用が発生するおそれもあります。

本記事では、Web制作会社として100社以上に関わってきた当サイトがWebページにかかるデザインの費用・料金の相場を、ページや種類別に解説します。制作会社とフリーランスのどちらに依頼すべきかも解説するため、外注の際の参考にしてください。

そもそもWebデザインの依頼でできることは?

Webデザインを依頼する場合、どこまでを依頼範囲として捉えているかによって、見積費用が大きく変わります。料金の相場を知るためにも、依頼できることを理解したうえで、依頼範囲を的確に伝えるようにしましょう。

Webデザイン制作の大まかな工程は3つに分けられます。

・企画
・設計、デザイン
・コーディング

それぞれの工程について、順番に解説します。

なお、下記記事ではより詳しくWebデザインの依頼方法を解説しています。依頼方法について注意点も含めて知りたい方は、あわせてご覧ください。

関連記事:Webデザインを外注/依頼する流れ6ステップ! 費用や注意点も解説

企画

企画段階で行うことは、

・Webデザインの目的の明確化
・ペルソナの設定
・カスタマージャーニーマップの設計

などがあります。

まずは「なぜWebデザインを行うのか」目的を明確にします。たとえば、「サイトが古くなってきたからUI周りのことも考えてリニューアルをしたい」、「ある商品の問い合わせが増えてきたからサービスサイトを新規で作りたい」などが目的に該当するでしょう。

何が目的かが決まれば次にペルソナの設定です。ペルソナとは、Webサイトを訪問する具体的な人物像のことで、名前や性別、家族構成、趣味嗜好、働き方など、その人物が実際に存在するくらい明確に設定をしていきます。ペルソナの設定は、「いつ」「何を」「どこで」「どんな方法で」などを考えやすくなり、マーケティング戦略の面で非常に重要です。

ペルソナを決めたあとは、よりユーザー目線で考えるためにカスタマージャーニーマップを設計します。カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品やサービスを認知し行動するまでの行動を時系列で考えることで、ユーザーの感情の動きや行動を見える化したものです。

Webサイトは自社を知ってもらうことや、商品やサービスを知ってもらうことが目的になりやすいため、カスタマージャーニーも設計することが多いです。

このように、Webデザインはペルソナ設計やカスタマージャーニーマップ設計など、デザインの前の企画が重要になります。

設計、デザイン

企画で決まった内容を可視化できるように設計・デザインしていきます。

まずは設計としてワイヤーフレームを作り、イメージを見える化します。ワイヤーフレームとはWebページを決める設計図のようなもので、簡単な線や枠で構成されているのが特徴です。ワイヤーフレームを作ることで、関係者にWebサイトの全体構造を共有し、認識の相違をなくすことができます。

次にWebページに表示されるイラストや画像をデザインしていきます。制作の際は、全体に統一感を持たせるために、まずは目的に沿ったデザインガイドラインを決めることが重要です。メインとなる色、フォント、使用素材などのルールを決め、デザインの方向性を決定します。

次にデザインカンプを制作します。デザインカンプとは「デザインの完成見本」のことです。デザインカンプが完成した時点で、クライアントとイメージのズレがないかすり合わせしていきます。

コーディング作業まで済んでしまうと修正に非常に手間がかかります。デザインカンプの段階で、確認と修正を丁寧に行うことで、やり直しの手間を最小限にすることが可能です。

コーディング

デザインした内容が実際にWebページで表示されるように、プログラミング言語を用いてコードにしていく作業を意味します。

Webサイトのコーディングには、HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語を用いることで、Webサイトの色やサイズ、レイアウト、アニメーションなどを表現していきます。

【サイト別】Webデザインの費用/料金相場

自社認知拡大や採用強化など、何の目的を持ってサイトを作成するのかによって大きく費用は変わります。

フリーランスに依頼する場合は、スキルによって単価が大きく変動するため、ここでの費用相場は制作会社に依頼した場合を紹介します。

本記事では、下記5サイトの費用相場を解説します。

・コーポレートサイト
・採用サイト
・メディアサイト
・ECサイト
・ランディングページ

コーポレートサイト

コーポレートサイトとは、会社概要や企業理念、商品・サービス、採用、IR情報などを掲載する会社の顔となるWebサイトのことです。

会社の認知拡大やブランド向上のために制作されます。

コーポレートサイトの費用感は、150万円〜1,000万円となっています。

テンプレートなどを使用して、体裁を整えるには30万円からで可能ですが、自社のブランディングやパンフレット代わりにもなるようなサイトを整えたい場合は、150万円以上を見ておきましょう。

サイト規模特徴費用感
最小規模テンプレート利用、デザインリニューアルのみなど30万円〜200万円
小規模会社のパンフレット代わり、デザインにこだわったサイト150万円〜300万円
中規模会社のブランディングや集客重視、本格的なWeb戦略300万円〜600万円
大規模フルオーダー対応、ブランディング設計、ユーザーテスト、DXコンサルなど600万円〜

採用サイト

採用サイトとは、求職者のために、企業情報を発信するためのサイトのことです。働く場としての企業の魅力や、求職者が知りたい情報を中心に掲載しています。応募者数の増加や、応募のミスマッチを防ぐこと、志望度を向上することなど、質の高い人材からのエントリーを目的としています。

採用サイトの費用感は、150万円〜600万円となっています。

自社のブランディングや伝えたい価値を明確にして方向性をデザインに落とし込みたい、戦略の提案を受けたい、コンテンツ作成も依頼したい、となると価格は上がります。

サイト規模特徴費用感
小規模テンプレを利用したサイト制作、アフターサポートなし100万円〜200万円
中規模オリジナルデザイン、20ページ未満200万円〜400万円
大規模フルオーダー、20ページ以上300万円〜

メディアサイト

メディアサイトとはニュース記事やまとめ記事など広告収入を得るものや、企業が運営するオウンドメディアが主なものです。 オウンドメディアでは、認知拡大、ブランディング、顧客ロイヤリティ(愛着)を高める、リード獲得、採用強化など様々な目的があり制作されます。

メディアサイトの費用感は、100万〜1,000万円となっています。

テンプレートを使い、自社で制作する場合は100万円以下で制作できますが、ブランディングにつなげていくなど本格的なメディア運営には100万円以上かかります。

サイト規模特徴費用感
中小規模はじめてのWeb集客、デザインにこだわったブランディング100万円〜300万円
大規模Webを中心とした本格的な集客およびブランディング300万円〜1,000万円

ECサイト

ECサイトとは、ネットを使ったモノやサービスの販売サイトのことです。

ECサイトの相場は200万円〜3,000万円となっています。

システム開発の規模や必要な機能によって費用は変わります。

サイト規模特徴費用感
小規模ASPやオープンソースのものを使った簡易な実装50万円〜200万円
中規模オープンソースからパッケージまで、ある程度カスタマイズできるもの200万円〜600万円
大規模フルスクラッチ対応、ペルソナからカスタマージャーニー、MA設計など600万円〜(要問い合わせ)

ランディングページ

ランディングページとは、商品やサービスの販売において、ユーザーのアクションへつなげることを目的とした1ページ完結型のWebサイトのことです。

ランディングページの相場は30万円〜100万円となっています。

商品やサービスに対しての魅力を訴求し、ユーザーの購買意欲を促進する1ページ完結型のサイトのため、費用はほかのWebサイトに比べて抑えられています。

サイト規模特徴費用感
小規模ペライチ、基本テンプレート利用、アフターサポートなし10万〜30万円
中規模ペライチ、アフターサポートあり30万〜60万円
大規模Webマーケティング等のサポートあり60万〜100万円

【ページ別】Webデザインの費用/料金相場

Webサイトはトップページも含めて複数のページで作られています。デザインを依頼する際は、ページ毎にデザインをすることも可能です。ここではページごとの費用相場を紹介します。

・トップページ
・下層ページ
・派生ページ

トップページ

▲トップページの例

費用相場:50,000円〜500,000円

トップページとは、ユーザーが訪問したときに最初に目にするページで、Webサイトの顔とも言える部分です。Webサイト全体の印象やクオリティに大きく影響するため、最も力を入れる部分であり、これから紹介するページに比べて費用は高くなりやすいです。

トップページのデザインが決まることで、ほかのページの方向性も決まります。コンセプトや配色、文字サイズやフォント、レイアウトなど、決めていくことが多いのもトップページの特徴です。

下層ページ

▲下層ページの例

費用相場:20,000円〜90,000円/ページ

下層ページとは、トップページから派生するページのことを指します。コーポレートサイトでは会社概要や代表メッセージなど、トップページでは書ききれない情報を載せます。

下層ページのデザインはサイト全体に統一感を持たせるために、配色やフォントなどはトップページをベースにします。他のページを参考することで決める項目や工数が少なくなるため、費用が下がります。また、テンプレートを使うと費用を抑えることが可能です。

派生ページ

▲派生ページの例

費用相場:10,000円〜35,000円/ページ

派生ページとは、下層ページとデザインや型となる部分が同じで、情報だけが違うページです。

個人情報保護方針や会社情報、お店の情報など、情報だけが微修正されるページは派生ページを利用します。

派生ページは下層ページと同じデザインで情報を更新するため、費用を抑えることができます。

【工程別】Webデザインの費用/料金相場

次に、制作工程別に費用相場を紹介します。

・企画
・デザイン
・コーディング

順番に解説します。

企画

Webサイト制作における設計、調査、コンサルティングの費用になります。

企画のトータル費用相場は、150万円〜600万円です。

内訳は、

・プロジェクト設計(サービス理解、デスクリサーチ、全体進行構成など)30万円〜
・ペルソナ設計140万円〜
・カスタマージャーニーマップ設計100万円〜

のようになっています。

このほか、サービス設計やユーザーテスト、エキスパートレビュー&ヒューリスティック分析などが加わることもあります。

デザイン

デザインだけを発注したい場合の費用相場です。コーディングは社内で対応できるなど、「デザインだけ制作をお願いしたい」という場合の費用感となります。

・デザインコンセプト設計(デザインの方向性決定):20万〜50万円
・デザインガイドライン設計(フォントやカラーのルール決定):15万〜50万円

デザインの量や内容、デザイナーのスキルによって金額が変わるため、費用に幅があります。

コーディング

費用相場は3万〜60万円になります。

トップページはWebサイトの顔となるため、華やかなデザインや機能が搭載される傾向あり、3万~60万円が目安になります。デザインやアニメーションなど、作りが複雑になるほど費用は高くなります。

下層ページは1ページあたり5,000円〜数万円程度です。同じレイアウトでCSSの変更が不要な流し込みページは1,000円〜5,000円程度が相場です。

スマホとPC両方の閲覧に対応するレスポンシブデザインの場合は、新規サイト作成の場合、「総コーディング費×1.5〜2倍」程度になります。


そのほかWebデザインに関する費用/料金

ページ別・工程別にWebデザイン制作の費用を紹介してきましたが、実際のデザインにはそれ以外にもデザインが発生することがあります。

主に以下の3種類に関して、費用相場を紹介します。

・バナーデザイン
・ロゴデザイン
・写真、動画撮影

バナーデザイン

Webサイト上のサイドバーなどに問い合わせや申し込みを促すリンク付き画像のことを意味します。キャンペーン情報や商品・サービス、特集を紹介することが多く、バナーの費用相場は種類やサイズによって変動しますが、1枚あたり5,000円〜30,000円です。

ロゴデザイン

ロゴデザインの費用相場は1万円〜150万円と幅があります。これほど費用相場に幅があるのは、スキルによる差が大きいからです。

フリーランスなら1万円程度で依頼が可能ですが、実績ある制作会社や有名デザイナーに依頼すると30万円以上かかるケースもあります。ロゴデザインの費用は「相場がない」と言われており、デザイナーの技術力次第で費用は大きく異なります。また、複数のロゴを提案してもらう場合の提案料や、修正料によっても費用は変動します。

写真・動画撮影

写真撮影費用の相場は撮影1時間で2万円〜3万円程度です。1時間毎に1万円の追加料金がかかり、3時間で3〜4万円が一般的な相場です。1日撮影をお願いするとなると、7〜8時間で8万円前後の見積もりとなるでしょう。カメラマンに遠方から来てもらう場合は別途出張費が必要な場合もあるので、事前に確認してきましょう。

また、制作会社に写真撮影を依頼した場合は、1日で45万〜80万円が相場になります。

動画制作(プロモーションビデオ)の場合、個人では30万円から、制作会社の場合は150万円からが相場になります。

プロモーションビデオはBGMやカット割り、テロップの挿入、ストーリー仕立ての構成など、視聴者の目を引くためにさまざまな工夫が必要になります。インタビュー動画やセミナー動画と比較して相場は高い傾向にあります。

Webデザインは制作会社とフリーランスどちらに依頼すべき?

Webデザインを依頼する場合、選択肢は制作会社とフリーランスの2つあります。

制作の進め方や費用感がまったく異なるため、自社が何を求めているのか、目的と得たい結果を明確にしてから依頼先を選択しましょう。

全ての工程を依頼したいなら制作会社がおすすめ

先述のとおり、Webデザインでは企画、デザイン、コーディング、公開後の運用など、作業が多岐にわたります。これらの工程全てを依頼したい場合は、制作会社がおすすめです。

制作会社の場合は、ディレクターやデザイナー、コーダー、SEO担当者など多くの専門家が在籍しているため、全ての工程でクオリティの担保ができます。さらに公開後の運用サポート面においても制作会社はオプションで依頼できることも多く、Webサイト運用初心者には安心です。トラブル発生時の対応や、セキュリティ対策面も期待できます。

ただし制作会社は人件費がかかる分、制作コストも高くなりやすいです。また担当者をこちらで選ぶことができないため、相性が悪い場合はコミュニケーションで苦労するおそれもあります。

以上のことから、予算が十分にあり、企画からサイトの完成、その後の運用面までを含めた全ての工程を依頼したいのなら制作会社がおすすめです。

一部を依頼したいならフリーランスがおすすめ

予算に限りがあり、企画やデザインなど一部だけを依頼したい場合は、フリーランスデザイナーへの依頼がおすすめです。フリーランスへの依頼は、対個人のため制作会社に比べてコストを抑えることができます。

さらにコミュニケーションが取りやすい点もメリットです。制作会社の場合は窓口と担当者が異なる場合があり、意思疎通に苦労することもあります。しかしフリーランスの場合は、相手がそのまま業務に取り組むため、やり取りが円滑に進みます。

ただし、企画からデザイン、コーディングまですべて一人で対応している場合、工程によりクオリティにバラツキがあったり、急に連絡が取れなくなったりするリスクもあります。また、制作後のサポートがない場合も多いため、あくまで制作までを依頼するものと想定したほうが良いでしょう。

以上のことから、コストを抑えたい場合やWebデザインの工程の一部を依頼したい場合は、フリーランスへの依頼がおすすめです。

関連記事:外注デザイナーを探す方法は?おすすめサービス10選と注意点を解説!

Webデザインを依頼するときに注意すること3つ

デザインが仕事として発生した際、案件がしっかりとまとまらないうちに、焦ってデザイナーに仕事を依頼してはいけません。依頼前に注意すべき3つのポイントをご紹介します。

・デザインイメージを明確にする
・料金だけで決めない
・定期的にコミュニケーションを取る

1. デザインイメージを明確にする

企画は自社で行い、デザイン面を依頼したい場合は、依頼前にデザインイメージを固めましょう。デザインは抽象度が高く、認識のズレが起きやすいです。そのため、どのような人に、どういった目的で、どんなイメージのものにしたいのか、具体的な要望を伝えなければなりません。

制作の参考になる資料も重要です。イメージに近いサイトや参考となる画像を収集して、具体的にイメージを伝える準備をしておきましょう。

関連記事:イメージ通りのデザインにする伝え方のポイント6個|おすすめツールも紹介

2. 料金だけで決めない

価格だけで依頼先を判断することは危険です。相場より安い場合は、テンプレートでしかデザインしない、追加料金がかかるなど、最終的に不都合が生じる場合もあります。

料金だけではなく、必ず過去に制作したWebページの制作実績(ポートフォリオ)を確認しましょう。制作会社もフリーランスも、それぞれの得意分野があります。制作実績を元に、依頼したいWebデザインのテイストに合っているかなどを判断し、そのうえで費用面も考えて最終的な依頼先を決定する方法がおすすめです。

3. 定期的にコミュニケーションを取る

「プロだからデザイナーに全て任せる」という姿勢は、認識のズレを生む要因となります。一見デザイナーを信頼しているように見えますが、納期に遅れなく進んでいるか、不明点など困ったことはないか、進捗がどうなっているかなど、定期的に確認しなければ見えてこない部分は多数あります。

定期的にコミュニケーションを取り、ヒアリングを行うことで、なるべく修正が少なく希望どおりのデザインが納品してもらえるように心がけましょう。

優秀なフリーランスデザイナーへの依頼はクロスデザイナーがおすすめ!

Webデザインの相場費用についてお伝えしてきました。費用相場は、目的や内容、ページの種類や規模、依頼先などさまざまな要因により変動します。

適正な相場でWebサイトを制作するために、なぜサイトを作るのか、達成したい目的は何か、そのために必要なサイトは何かを明確にしましょう。

なお、スキルの高いフリーランスデザイナーに依頼したいなら、クロスデザイナーがおすすめです。

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西原 小晴
記事を書いた人
西原 小晴

セールスライター/コンテンツディレクター。合同会社ウォンバット。京都府立大学農学部卒。印刷会社・マーケティング会社・デザイン会社にて知見を深め、累計8億以上の売上をサポートする。化学・製造DX・Webデザイン・ライティング・マーケティング分野が専門。