グラフィックデザインのヒアリングシートとは?整理しておくべき23項目も解説 | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

グラフィックデザインのヒアリングシートとは?整理しておくべき23項目も解説

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グラフィックデザインの依頼を考えたとき、最初に行われる重要なステップが「ヒアリング」です。このヒアリングを通じて、デザイナーはクライアントのニーズを正確に把握し、最適なデザインを提供するためのベースが整えられます。

具体的にどのような項目がヒアリングシートに含まれているのか、事前に知っておくことでスムーズなコミュニケーションと準備が可能となるでしょう。

本記事では、「グラフィックデザインのヒアリングシートとは何か?」という基本的な疑問に答えながら、依頼前に知っておくべき具体的な項目を徹底解説します。また、ヒアリング後の制作の流れを詳細に説明し、制作会社とフリーランスのどちらに依頼すべきかについての判断基準も紹介します。

グラフィックデザインの依頼プロセスを明確にし、効率良くデザインを制作するための参考にしてください。

デザインにおけるヒアリングの目的とは

ヒアリングは、クライアントの要望を詳しく聞き出し、デザインの方向性を明確にすることを目的に行います。

ヒアリングを通じて、クライアントが何を達成したいのか、デザインによってどのような効果を期待しているのかを把握します。これにより、認識の相違を防ぎ、後の工程で大きな修正が発生するのを避けることが可能です。

ヒアリングシートを用いることで、売上や集客アップ、ブランディングなどの目的を明確にし、どのようなデザインが求められているのかを可視化することができます。

また、制作期間を見積もることでスケジュールを確定し、プロジェクトを効率的に進めるためにも重要です。

ヒアリングシートの質問|必須項目23

グラフィックデザインのヒアリングシートは、クライアントの要望や目的を正確に把握し、認識のズレを防ぐために不可欠です。下記の表で、ヒアリングシートに盛り込むべき主要項目とその詳細内容をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

項目詳細内容・質問例
基本情報会社名、担当者名、連絡先(電話・メール)、事業内容、経営理念、沿革等
目的(ゴール)制作物の目的、達成したい成果(例:集客、認知度向上、売上向上など)
使用用途デザインを使用する具体的な場面や媒体(例:Web、印刷物、イベント用など)
ターゲット層訴求したい対象の年齢層、性別、職業、地域、趣味嗜好など
コンテンツ掲載する内容、テキスト、キャッチコピー、写真、イラストなどの有無や支給状況
サイズ希望するデザインのサイズや寸法(例:A4、B5、ピクセル数など)
デザインテイスト希望する雰囲気やスタイル(例:モダン、クラシック、シンプル、華やか)、参考デザインや避けたいデザイン
色彩使用したい色、避けたい色、企業カラーの指定
フォント希望フォントやフォントファミリー、特定の書体の有無
レイアウト情報の配置や構成、余白の多さ、情報量の密度など
画像・イラスト使用したい写真やイラストのスタイル、量、内容、支給素材の有無
ロゴの使用ロゴの配置や大きさ、ロゴデータの支給有無
アイコン・装飾要素使用するアイコンのスタイルや量、枠線・区切り線・背景パターンなどの装飾的要素
テクスチャ背景や要素に使用するテクスチャの有無や種類
素材の有無写真・イラスト・ロゴ等の支給素材の有無、ファイル形式
競合情報主な競合他社や参考にしたい競合デザイン、その特徴
紙媒体特有の項目希望する紙質、印刷部数、形状(A判/B判、片面/両面)、縦横向き、特殊加工(角丸・折り等)の有無
予算プロジェクトに割り当てられた予算の範囲
納期完成希望日、スケジュールの希望や制約
修正回数・対応範囲無料修正回数、追加修正の費用や対応範囲
納品形式希望する納品データ形式(例:AI、PSD、PDF、JPG等)
その他特記事項クライアントからの特別な要望や注意事項、デザイナーへの質問など

ヒアリングシート作成・活用のポイント

また、実際にヒアリングを行う際は、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 抽象的な質問は避け、具体的な選択肢や例を提示する。
  • 色見本やレイアウト例などの視覚的サンプルを用意し、共通認識を形成する。
  • オープンクエスチョンと選択式質問をバランスよく組み合わせる。
  • 紙媒体の場合は紙質や部数、加工の有無も必ず確認する。

このように、ヒアリングシートを詳細に準備することで、クライアントとデザイナーの認識のズレを防ぎ、効率的かつ高品質なデザイン制作が実現できます。

ヒアリング後の制作の流れ

ヒアリング後の流れについて5ステップに分けて解説します。

  1. 見積書
  2. ラフ制作
  3. デザイン制作 
  4. 修正 
  5. 納品

1. 見積書

ヒアリングが完了した後、要件と希望に基づいて見積書を入手します。この見積書には、プロジェクト全体の費用、作業の内訳、納期などが詳細に記載されていることを確認します。見積書に合意し、予算やスケジュールに関する認識を一致させてから契約を締結しましょう。

2. ラフ制作

次に、ラフ制作の段階に進みます。ここでは、ヒアリングで得た情報を基に、デザインの基本構成やレイアウトを考案し、簡単なスケッチやワイヤーフレームを作成する段階になります。

ラフ案はデザインの方向性や基本的なアイデアについてフィードバックを返し、意見をもとに、デザインの修正や調整を行います。デザインの方向性が決まり、後の修正回数を軽減することができる重要な工程です。

3. デザイン制作 

ラフ案を承認したら、詳細なデザイン制作工程になります。ここでは、テキスト、画像、グラフィック要素などを使って、最終的なデザインを作り上げます。Adobe Illustrator、Photoshop、InDesignなどのデザインソフトを駆使して、デザインを作成します。デザインの各要素がバランスよく配置され、要望通りのものであることを確認します。

4. 修正 

デザインが完成したら、確認してフィードバックを行います。必要な修正を確認し、デザインを最適化していきます。修正作業は、スケジュールに遅れが出ないよう、効率的に進めることが重要です。

印刷物の場合は、印刷会社とのやりとり、色校正も行いましょう。印刷後の修正は難しいため、確認作業は綿密に行うことが重要です。

5. 納品

デザインがOKの場合は、承認して納品してもらいます。印刷物の場合は、印刷会社に入稿するためのデータを準備し、必要に応じてアウトライン化や色校正を行ってもらいます。デジタルコンテンツの場合は、指定されたフォーマットでファイルを納品してもらいます。

 
デザインの種類納品形式

ロゴ

カラー・モノクロバージョン(JPEG・PNG)

※aiデータを納品してもらう際は別途料金がかかることもある

DTPデザイン

PDF(自社で印刷手配をする場合)

※デザイナー側で手配する場合はデータ入稿も可能

バナー

JPEG画像

グラフィックデザインは制作会社とフリーランスのどちらに外注すべき?

実際依頼しようと思ったら、どちらを選べばいいのでしょうか。以下ではそれぞれのおすすめケースに分けて紹介します。

制作会社に依頼するケース

制作会社はプロフェッショナルの集団です。大規模なプロジェクトに対応する能力があります。短期間での大量生産が必要な場合、制作会社のリソースとチームワークが有利に働きます。

さらに、ブランドの一貫性を保つために、ロゴ、Webデザイン、印刷物など複数のメディアに渡るデザインを一貫したトーンで提供できます。大規模なキャンペーン展開の場合は、専門知識と多数の実績を持つ制作会社の総合力が強みとなるでしょう。

一方、デメリットとしては、コストが高くなりやすい傾向にある、プロジェクト変更への対応が遅れる場合がある点が挙げられます。

フリーランスに依頼するケース

急ぎの案件や、変更が多く発生しそうなケースは、柔軟で迅速な対応が可能なフリーランスに依頼することがおすすめです。ヒアリングシートの項目を用意することで自社に必要な工程が明確になるため、スポット利用ができる点もメリットです。これにより、制作会社よりも安く依頼することができます。

また、フリーランスのデザイナーは、それぞれ特定の分野に強みを持っていることが多いです。特定のスタイルが必要なプロジェクトでは、その分野に特化したフリーランスデザイナーを選ぶことで、期待通りの成果を得られる可能性が高まります。

デメリットとしては、一人で対応するため、大規模プロジェクトには不向きな点、スキルや経験にばらつきがあり、成果物の品質が安定しない場合がある点が挙げられます。

以下の資料では、日本で主流とされてきた「メンバーシップ型」と比較したジョブ型の説明に加え、実際に導入すべきかの判断ポイントも含めて解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひ参考にしてください。


【お役立ち資料】
ジョブ型導入ガイド

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グラフィックデザインの外注にフリーランスがおすすめな理由3つ

以下では、グラフィックデザインの外注にフリーランスがおすすめな理由を3つ挙げて解説します。

1.コストの削減が可能

フリーランスにグラフィックデザインを外注する最大のメリットは、コスト削減です。

自社でデザイナーを雇用する場合、給与や社会保険、福利厚生などの固定費が発生しますが、フリーランスなら必要な時に必要な分だけ依頼できるため、人件費や固定費を大幅に抑えられます。

また、フリーランスは自身で税金や保険の管理も行うため、社内の管理コストも軽減できます。

2.柔軟かつ迅速な対応が期待できる

フリーランスはクライアントと直接やり取りするため、要望や修正依頼への対応がスピーディーです。

制作会社のように担当者を介さず、ダイレクトなコミュニケーションが可能なため、細かなニュアンスも伝わりやすく、イメージのズレが起きにくいのが特徴です。

急な変更や短納期の案件にも柔軟に対応できることが多く、プロジェクト進行のスピードアップに繋がります。

3.高品質な成果物と新しい視点を導入できる

多くのフリーランスデザイナーは、幅広い業界や案件を経験しているため、トレンドや多様なデザイン手法に精通しています。

そのため、制作会社とは異なる独自の視点やクリエイティブなアイデアを提案してもらえる可能性が高いです。

クオリティの高い成果物を求める場合や、他社と差別化したい場合にもフリーランスの活用は有効です。

下記の資料では、デザイナーを取り巻く環境から採用のポイントまでを手軽に理解できるよう簡潔にまとめています。無料でダウンロードできますので、ぜひ参考にしてください。


【お役立ち資料】
3分でわかるデザイナー採用

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フリーランスデザイナーの採用に特化型エージェントを活用するメリット5つ

次に、フリーランスデザイナーの採用に特化型エージェントを活用するメリット5つを解説します。

1.デザイン分野に特化した優秀な人材と案件をマッチングしてくれる

特化型エージェントはデザイン業界に精通しており、企業のニーズに合ったスキルや経験を持つフリーランスデザイナーを迅速に紹介してくれます。

専門知識を持つ担当者が、業務内容や求める人物像を的確に把握し、ミスマッチを防ぐため、即戦力となる人材を確保しやすいのが大きな魅力です。

2.求人掲載や契約などの煩雑な業務を大幅に軽減できる

エージェントが間に入ることで、求人掲載や候補者選定、面談日程調整、契約書作成などの事務作業を一括でサポートしてくれます。

自社で一から採用活動を行う場合に比べ、担当者の負担やコストを大幅に削減できるため、コア業務に集中しやすくなります。

3.条件交渉やトラブル対応もプロが代行してくれる

報酬や稼働条件、業務範囲などの交渉は、経験豊富なエージェントが企業とデザイナーの間に立って代行します。

直接交渉による心理的な負担やトラブルを回避でき、万が一の契約上の問題や認識違いが発生した際も、エージェントが間に入って調整・解決をサポートしてくれる安心感を得られます。

4.希少なスキルや非公開案件にもアクセスできる

特化型エージェントは広範なネットワークを持っているため、自社だけでは出会えない優秀なデザイナーや、独自のスキルセットを持つ人材とマッチングできるため、競争力の高い採用が可能です。

5.採用後も継続的なフォローとサポートを受けられる

採用決定後も、エージェントがフリーランスデザイナーの稼働状況や業務進捗を定期的にフォローし、万が一のトラブルや追加要望にも柔軟に対応します。

長期的な関係構築やプロジェクトの成功に向けて、安心して外部人材を活用できる体制が整います。

自社業務をはじめて外注する際は不安を感じる方も多いはず。そこで下記の資料では、外注の流れとポイントをステップ別に解説しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。


【お役立ち資料】
はじめての外注マニュアル

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グラフィックデザインをスピード感を持って依頼したいのなら、クロスデザイナーがおすすめ

グラフィックデザインのヒアリングシートについてお伝えしてきました。事前打ち合わせにおいて、ヒアリングシートを用いることは自社の要望を明確に伝えるだけでなく、同じ方向を向いて歩くため、お互いの信頼度を高める役割もあります。

制作会社とフリーランス、どちらに依頼するかは自社の状況と照らし合わせて判断することをおすすめします。

また、コスト面や柔軟性からフリーランスデザイナーへの外注を考えているのなら、経験豊富な人材が揃っているクロスデザイナーがおすすめです。

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西原 小晴
記事を書いた人
西原 小晴

セールスライター/コンテンツディレクター。合同会社ウォンバット。京都府立大学農学部卒。印刷会社・マーケティング会社・デザイン会社にて知見を深め、累計8億以上の売上をサポートする。化学・製造DX・Webデザイン・ライティング・マーケティング分野が専門。

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