社内ではWebサイトのデザインが評価されたにもかかわらず、ビジネスの成果が振るわなかったという経験をした方は少なくありません。成果に繋がらなかったのは、まさにデザインに原因があるかもしれません。

スキルの高いWebデザイナーは、おしゃれな「だけ」のサイトを作りません。ターゲットユーザーのニーズを把握し、ビジネスに成果をもたらすために「マーケティング視点」でデザインすることが可能です。

この記事では、Webデザインになぜマーケティングの知識が必要なのか、そのメリット、そしてマーケティング視点でのデザイン手法について紹介します。

成果が出るWebサイトにするにはマーケティング視点が必須

企業はターゲットを集客し、売上を増やすためにマーケティング戦略を展開します。このためには、自社の理念や商品を発信するWebサイトが必要となり、マーケティング戦略の一つとしてWebサイトは位置づけられます。

成果が出るサイトにするには、ユーザー目線でサイトを設計しなくてはなりません。どのような人にサイトに訪れてもらいたいのか、また、どのような行動を取ってもらいたいのか、ユーザーは何を期待してサイトを訪れるのか、これらの要素を考慮するには、マーケティングの知識を持ったデザイナーの存在が不可欠です。

また、Webサイトは一度作ったら終わりではありません。アクセス数や成約数を分析し、必要に応じて改善をしていかなくてはなりません。現状の数値を見て、改善項目をピックアップし、デザインに反映していく作業を適宜行う必要もあります。

単にクライアントの要望に沿ったデザインをするだけではなく、マーケティング理論を組み合わせて説明し、クライアントに利益をもたらすデザインを実現するWebデザイナーの存在は、企業にとって価値の高い人材と言えるでしょう。

WebデザイナーとWebマーケターの違い

WebデザイナーとWebマーケターは異なる職種です。

ここではそれぞれの職種内容と違いについて説明します。

Webデザイナーとはなにか？

Webデザイナーとは、Webサイトのデザイン業務を行う人のことです。

クライアントの要望をヒアリングし、それを具現化するためのWebサイトを構築していきます。具体的には、ワイヤーフレームの作成、画像編集、プロトタイプの作成などを行います。また、HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語でWebサイトのコーディングを行うこともあります。

Webマーケターとはなにか？

Webマーケターとは、Webを使ってマーケティング施策を行う人のことです。

集客や売上の向上、ブランド認知を高めることを目的として、企画の立案と実行を担います。具体的な業務にはSEO対策や広告運用、SNS運用などが含まれ、データ分析やレポート作成などを通じて、施策の効果を評価し、改善策を提案していきます。このように、Webを使って企業やブランドの目標達成に向けた施策全般を行います。

Webデザインにマーケティングを取り入れる2つのメリット

ここでは2つのメリットを紹介します。

1. ユーザーをより深く理解でき、クライアントとの接点を理解したデザインにできる
2. 課題を解決するための戦略に基づき、説得力のあるデザインにできる

1. ユーザーをより深く理解でき、クライアントとの接点を理解したデザインにできる

デザインにおいて重要なことは、クライアントの課題を解決する手段として機能することです。競合他社や市場などを総合的に理解したうえでデザインに落とし込むためには、マーケティングの視点が不可欠です。

具体的にはクライアントの要望を聞いてデザインを作成するだけでなく、「ユーザーの思考や行動パターンはどのようなものか」「ターゲットとしているユーザーはどこでクライアントと接点を持つか」といった切り口から考える必要があります。

さらに、ユーザーをより深く理解することで、デザインとクライアントの要求との乖離を最小限に抑えることができます。作業もスムーズかつ迅速に進めることができるでしょう。

2. 課題を解決するための戦略に基づき、説得力のあるデザインにできる

デザインの本質は、ユーザーのニーズを満たし、ネクストアクションを促すことです。たとえば、アパレルのECサイトにおいて、どんなに流行りのデザインを駆使していたとしても、素材やサイズなどの必要情報が載っていなければユーザーは購入に至りません。ユーザーが求める情報をわかりやすく提供するデザインを実現することは、デザイナーに求められる重要な要素です。

集客目的で施策を実行するとしても、Webサイト、Web広告、SNS運用、DMなど、それぞれ使用する媒体によって効果的なデザインは変わり、必要な情報も変化します。

目的を達成するためにはどのようにデザインをするのか、その背後にある理由が明確であることが重要です。このようなアプローチによって、説得力のあるデザインに仕上げることが可能となります。

マーケティング視点のないデザインのデメリット

マーケティング視点のないデザインでは、最終目的であるユーザーの期待に応えることができなくなるおそれがあります。

たとえば、以下のようなデザインは「マーケティング視点がない」と言えます。

1. 商品のイメージに合わない素材や配色
2. 根拠のない最新トレンドの採用
3. ターゲット顧客が不明瞭
4. ロゴを大きく配置するなど、見栄えのため「だけ」の変更
5. 文字を小さくするなど、スタイリッシュさの追求

見た目は良いデザインが仕上がるかもしれませんが、ビジネスの課題解決やターゲットのニーズが考慮されていません。マーケティング視点の欠如は、なぜこのデザインを選択したのかという明確な根拠がないことを意味します。

課題解決のためには、「なぜこのデザインを採用するのか」といった説得力のある根拠が必要です。デザイナーには単にデザインを美しく整えるだけでなく、ニーズに合致したデザインを実現する能力が求められます。

マーケティング視点のあるデザインの作り方

デザインにマーケティング視点を取り込むべき理由をチェックできました。

ここからはマーケティング視点のあるデザインを実践するためのポイントを3つ解説します。

1. クライアントの戦略に沿ってデザインする
2. ターゲットの属性を明確にする
3. 商品のポジショニングから目的を明確にする

1. クライアントの戦略に沿ってデザインする

初回の打ち合わせ段階で、デザイナーはクライアントから「目的」や「ターゲット」といった戦略に関する情報をヒアリングします。これらが明確になっていない場合、課題解決にはつながりませんので、クライアント側も初期段階で明確にし、伝える必要があります。

マーケティングの最終的な目的は、「売上を伸ばすこと」といえますが、Webサイトの目的は多岐に渡ります。例えば、採用サイトであれば狙ったターゲットにエントリーをしてもらうこととなるでしょう。サイトの目的を明確にすることで、より効果的なデザインを実現する期待が高まります。

2. ターゲットの属性を明確にする

年齢・性別・職業・学歴・地域・収入・家族構成・趣味など、さまざまな要素を想像して明確にしていきます。

ターゲットの属性によって、デザインのビジュアル面は大きく変化します。また、使いやすさや求める情報への動線をスムーズにし、ユーザーがサイト内を心地よく巡回できるデザインも確立されます。

3. 商品のポジショニングから目的を明確にする

商品やサービスの特徴や強み、価格の競争力、優れた機能などを考慮して、そのポジショニングを明確にすることが重要です。また、競合他社と差別化される要素は何かも把握しましょう。ポジショニングを明確にすることで、どのようなデザインアプローチが有効かが見えてきます。

マーケティングを意識したWebサイトを制作したいならクロスデザイナーがおすすめ！

マーケティング視点を持つWebデザイナーにサイトデザインを依頼すべき理由についてお伝えしてきました。

Webデザインの良し悪しを見栄えで判断する時代は終わりました。ビジネス面の課題を解決したかどうか、貢献の度合いで良し悪しは判断されます。また、おしゃれかどうかではなく、ユーザーが使いやすく満足のいく体験ができているかも重要です。そのためには、Webマーケティングの知識はWebデザイナーに必須と言えるでしょう。

なお、マーケティングを意識したWebサイトを制作したいのなら、ハイレベルなフリーランスデザイナーが揃っているエージェントサービス「クロスデザイナー」がおすすめです。

クロスデザイナーは、国内最大規模のデザイナー登録者から、厳正したデザイナーを最短即日でご提案するフリーランスデザイナー専門のエージェントサービスです。現在、7,000人以上のデザイナーが在籍しています。

登録しているデザイナーとの合意があれば正社員採用も可能です。また、スカウトや人材紹介機能もあるため、採用難易度の高い、即戦力デザイナーの採用機会を最大限サポートしています。

エージェントに相談いただければ、最短3営業日でのアサインも可能です。また、週2〜3日の柔軟な依頼も可能なので、自社の作業量に応じて効率的に外注することができます。

以下では、クロスデザイナーのサービス資料を無料でダウンロードできます。ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。

クロスデザイナー｜法人・クライアント向けサービス資料|フリーランスデザイナー・業務委託採用｜クロスデザイナー

xdesigner.jp