リファラル採用とは? メリットやデメリット、報酬費用や注意点を徹底解説 | フリーランスデザイナー・業務委託採用|クロスデザイナー

リファラル採用とは? メリットやデメリット、報酬費用や注意点を徹底解説

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欧米で広まり、日本でも注目を集める「リファラル採用」ですが

  • 「導入する際にどのようなポイントに注意すれば良いか?」
  • 「費用はどの程度かかるのか?」

このようなことで悩んでいませんか?

この記事では、リファラル採用のメリットやデメリット、費用など、リファラル採用を成功させるためのポイントを解説します。

ぜひ参考にしてください。

リファラル採用とは?基本的な概念を解説

「リファラル(referral)」とは日本語で「紹介・推薦」を意味し、企業のニーズにマッチする人材を、在籍している社員などから紹介してもらう手法です。

企業は募集している求人の要件を自社の社員に伝えて、紹介された友人・知人=応募者に対して採用選考を行います。

欧米では主流の採用手法となっており、労働人口の減少により人材獲得競争が激しくなるなか、日本でも新たな採用手法として急速に普及しています。

マイナビ「中途採用状況調査(2021年版)」によると、リファラル採用を導入している企業は全体の56.1%でした。業種別では、「IT・通信・インターネット(74.0%)」が最も高く、「公的機関(42.3%)」が最も低くなっています。

この結果から、業種によって導入状況が大きく異なることが伺えます。

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査(2021年版)
※調査期間 2021年1月14日~1月20日(水)

また、同じ調査の2023年度版で、採用に繋がったサービスをみると「転職サイト(34.4%)」が最も多く、「リファラル採用(12.6%)」は「合同企業説明会(14.7%)」などに次いで10位以内にランクインしています。

新しい採用手法のなかでは「ダイレクトリクルーティング(21.1%)」に次いで多く、「WEBイベント・WEBセミナー(9.7%)」や「SNS(9.4%)」より成果を上げていることが分かっています。

<2022年に利用して採用に繋がった採用サービス・手法TOP15>

 

転職サイト

32.8%

人材紹介会社

27.9%

求人検索エンジン

25.2%

職業安定所(ハローワーク)

23.8%

企業ホームページ

20.1%

ダイレクトリクルーティング

19.7%

合同企業説明会

14.7%

ヘッドハンティング

13.1%

リファラル採用

12.6%

採用管理ツール

12.5%

優良求人情報誌

10.9%

WEBセミナー・WEBイベント

9.7%

SNS

9.4%

縁故(コネ採用)

8.6%

オウンドメディアリクルーティング

8.4%

出典:「中途採用状況調査2023年版(2022年実績)
※調査期間 2022年12月16日~12月20日

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リファラル採用が注目されている理由

リファラル採用が注目されている第1の理由は、求人広告など従来型の採用方法では候補者が集まりにくくなり、多様な採用手法を模索する必要が生まれたためです。

第2の理由として、ミレニアル世代・Z世代の社会進出に伴い、ダイレクトリクルーティングやソーシャルリクルーティングといった新しい採用手法へとシフトしてきたことが挙げられます。

世代の区切りには諸説ありますが、1981〜1996年生まれをミレニアル世代、1997〜2012年生まれをZ世代と言い、インターネットが普及した時代に育ち、自分の価値観や自分らしい働き方を大事にする傾向があります。

社員のネットワークを活用するリファラル採用は、このミレニアル世代・Z世代の採用に有効な手法です。

信頼している知人・友人から、応募要件だけでなく社風や業務内容についても率直に聞くことで、入社後の働き方を具体的にイメージして前向きに検討することができるためです。

企業側は、社風や業務内容を理解している社員からの紹介・推薦のため、適性やスキルの高い候補者に出会える可能性が高くなります。

ミレニアル世代・Z世代の若くて優秀な人材を採用し続けるためには、リファラル採用などの新しい採用手法を積極的に取り入れて社内で定着させることが重要です。

関連記事:デザイナーの採用が難しい理由は? 採用を成功させる6ステップを紹介

関連記事:デザイナー採用基準のポイント7つ! 採用基準の設定方法も解説

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リファラル採用と縁故採用の違い

リファラル採用と従来の縁故採用の違いを以下にまとめました。

  

リファラル採用

縁故採用

紹介者

在籍する社員

経営者や役員及びその友人・知人が多い

被紹介者

友人・知人・元同僚・同級生など

親族・友人・知人など

採用選考

あり

免除されるケースが多い

縁故採用は採用のきっかけが紹介者の推薦である点はリファラル採用と同じですが、基本的に内定が前提となり、採用選考が免除されるケースも多い点が異なります。

そのため、企業のニーズにマッチしなかったり実力が伴わなかったりする場合があり、ネガティブなイメージを持たれがちです。

リファラル採用は紹介者の推薦があったうえで、採用基準を満たしているかといった選考要素が重要視されるため、即戦力が採用できる可能性が高くなります。

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リファラル採用のメリット4つ

リファラル採用のメリットは以下の4点です。

  1. 採用コストを削減でき担当者の負担を軽減できる
  2. 採用のミスマッチと入社後のギャップを軽減する
  3. 早期離職を抑制し定着率を向上させる
  4. 転職潜在層に効果的にアプローチできる

それぞれについて詳しく説明します。

1. 採用コストを削減でき担当者の負担を軽減できる

上述の調査(2023年販)によると、2022年の中途採用にかけた費用は平均573.9万円となっており、「人材紹介(340.7万円)」が最も多くなっています。

また、「求人広告(117.9万円)」「求人検索エンジン(113.1万円)」といった結果から、多くの企業がエージェントやメディアに採用コストをかけていることが分かっています。

リファラル採用は、このような採用コストがかかるエージェントやメディアを介さずに候補者を集めることができる点がメリットです。

また、通常の選考や面接、合同企業説明会と比較すると、選考にかかる作業が抑えられるため、採用担当者の工数を削減できます。

出典:「中途採用状況調査2023年版(2022年実績)
※調査期間 2022年12月16日~12月20日

2. 採用のミスマッチと入社後のギャップを軽減する

社風や業務内容を理解している社員からの紹介・推薦のため、被紹介者と企業の間で採用ミスマッチが起こりにくくなります。

また、被紹介者は信頼している知人・友人から事前に説明を受けて、入社後の働き方をイメージしたうえで応募しているため、入社後のギャップも軽減できます。

3. 早期離職を抑制し定着率を向上させる

入社時から知人・友人が在籍していると、早期から社内に馴染んで活躍できるといった傾向が見られます。

その結果、職場への安心感や信頼感が生まれ、離職のリスクが低くなり、社員の定着率の向上が期待できます。

4. 転職潜在層に効果的にアプローチできる

転職サイトや人材紹介会社に登録し、明確な転職の意志を持って活動している人たちを「転職顕在層」と言い、転職を意識しているものの実際に活動していない人たちを「転職潜在層」と言います。

人材採用難の今、転職顕在層だけでなく転職潜在層にアプローチすることが重要です。

リファラル採用は、在籍する社員のネットワークを活用して、適性やスキルの高い転職潜在層に効果的にアプローチできる点が大きなメリットです。

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リファラル採用のデメリット2つ

リファラル採用のデメリットは以下の2点です。

  1. 急ぎの場合や短期的な採用ニーズには向かない
  2. 従業員エンゲージメントが低いと紹介されない

それぞれについて詳しく説明します。

1. 急ぎの場合や短期的な採用ニーズには向かない

在籍する社員にリファラル制度の運用と募集状況について周知し、紹介してもらうまでに時間がかかります。被紹介者が転職顕在層ではなく転職潜在層である場合、紹介から採用に至るまでにも時間を要する点がデメリットです。

そのため、突発的な欠員補充や短期的な増員といった急ぎの採用には不向きな手法です。

2. 従業員エンゲージメントが低いと紹介されない

リファラル採用で成果を上げるためには、在籍する社員の協力が必要なため、従業員エンゲージメントが低いと、募集をかけても人材を紹介してもらえません。

従業員エンゲージメントとは、社員の会社に対する理解度・共感度・愛着心を指します。

企業は従業員エンゲージメントを向上させ、社員が会社に貢献したいという意欲を持って主体的にリファラル採用に取り組めるような組織作りを行いましょう。

リファラル採用にかかる費用

リファラル採用にかかる費用は、紹介者へのインセンティブのほか、会食などの経費、リファラル採用ツールやサービスの利用料などがあります。

これらの費用のなかでも採用担当者が最も気になる点は、インセンティブの支給状況や報酬額でしょう。

上で紹介した調査(2021年販)によると、リファラル採用を導入している企業のインセンティブの支給状況は、「インセンティブを金銭で支給している(10.1%)」「インセンティブを金銭以外の報酬(人事評価の加点等)で支給している(26.5%)」「インセンティブを支給していない(19.5%)」となっており、金銭以外の報酬(人事評価の加点等)で支給している企業が最も多いことが分かっています。

また、インセンティブの確定タイミングは「試用期間が終了してから(59.0%)」が半数以上を占めており、入社後一定期間が経過し早期離職のおそれが低いと見込まれる場合に支給する企業が多いようです。

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査(2021年版)
※調査期間 2021年1月14日~1月20日(水)

リファラル採用の報酬額(インセンティブ)の相場

エン・ジャパンの調査によると、リファラル採用の報酬額は以下のようになっており、「3万円〜10万円(52%)」が最も多く、半数以上を占めています。

報酬額の設定の際にぜひ参考にしてください。

<入社1名につき支給した報酬額>

 

3万円以内

28%

3万円〜10万円

52%

10万円〜30万円

24%

30万円〜50万円

4%

50万円以上

1%

※小数点以下を四捨五入しているため必ずしも100%にならない
出典:エン・ジャパン株式会社「リファラル採用(社員紹介)意識調査
※調査期間 2017年8月30日~9月26日

関連記事:デザイナーの採用コストはどのくらい? 費用を削減する方法も4つ解説!

リファラル採用を行う際の注意点5つ

リファラル採用を行う際には、以下の注意点を考慮することが重要です。

  1. 法的な注意点を理解すること
  2. リファラル採用のルールを明確化すること
  3. 採用基準の透明性を保つこと
  4. 紹介者報酬(インセンティブ)のルールを整備すること
  5. 他の採用手法との併用を検討すること

以下でそれぞれ解説します。

1.法的な注意点を理解すること

採用活動における法的要件を把握し、遵守する必要があります。特に、違法なインセンティブ(紹介料)の支給を避けるために、紹介料が賃金として支払われるようにすることが重要です。

2.リファラル採用のルールを明確化すること

採用ルールを明文化し、社内での周知徹底を図ります。紹介者と採用者の関係にも注意を払い、人間関係のトラブルを防ぐための配慮が必要です。

3.採用基準の透明性を保つこと

採用基準は一般選考と同じであることを事前に伝え、紹介者と候補者の両者に理解してもらうことが大切です。

4.紹介者報酬(インセンティブ)のルールを整備すること

インセンティブの支給額や支払いタイミングを明確にし、社員からの信用を失わないようにします。また、紹介者報酬が違法とみなされないように注意が必要です。

5.他の採用手法との併用を検討すること

リファラル採用だけに依存せず、他の採用手法も併用することで、より多様な候補者層にアプローチすることが可能です。また、リファラル採用はいつ候補者が見つかるかわかりにくいため、常に他の採用手法と併用することが大切です。

これらのポイントを踏まえ、リファラル採用を効果的かつ適切に実施することで、企業は優秀な人材を確保し、組織の強化につなげることができるでしょう。

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本記事では、リファラル採用のメリットやデメリット、費用など、リファラル採用を成功させるためのポイントを詳細に解説しました。

リファラル採用は、採用コストを削減し、採用のミスマッチと入社後のギャップを軽減できるといったメリットがある一方で、急ぎの場合や短期的な採用ニーズには向かず、従業員エンゲージメントが低いと紹介されないというデメリットもあります。

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曄道 うるは
記事を書いた人
曄道 うるは

Webディレクター&SEOライター。出版業界、広告代理店、IT業界を経てパラレルワーカーに。執筆した記事は500を超える。得意ジャンルはIT、ヘルスケア、金融。座右の銘は「好きを仕事に」。