CDO(最高デザイン責任者)とは?その役割と探し方 | フリーランス・業務委託採用|クロスデザイナー

CDO(最高デザイン責任者)とは?その役割と探し方

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グローバル化やIoTが進む中、デザイン経営を視野に入れる必要が高まっています。また、経済産業省や特許庁も経営層に「CDO(最高デザイン経営者)」という役職を置く必要性があると示唆しています。

成長を続けていく企業であるためにはイノベーションを創出していくことが必須であり、将来CDOという役職を置くことが当たり前になるかもしれません。

本記事では、CDOとは何か、役割や探し方などについて解説します。

CDOとは

CDOとは「チーフ・デザイン・オフィサー(chief design officer)」の略で、デザイン最高責任者を意味します。会社における経営幹部のポジションの一つで、デザインやブランドに関する領域を担当します。製品デザインはもちろん、Web広告のクリエイティブにも関わります。

2018年、経済産業省と特許庁は「デザイン経営宣言」を発表しました。日本がグローバル競争環境で弱いのは、経営者がデザインを有効な経営⼿段と認識していないことが挙げられています。企業競争力の向上のためにも、経営層にデザイン責任者がいることが求められており、CDOがいることが一般化する未来も遠くないものと予想されます。

CDOの役割

10名を超える組織であれば、ブランド力向上のためのデザイン戦略推進や、デザイナーの採用教育、組織内のデザイン文化構築などがCDOの役割として求められます。シングルプロダクトのスタートアップであれば、製品デザインをリードする役割が求められるでしょう。

大きな企業になるほど、手を動かしたアウトプットよりも、組織内外のリソースを活用して、企業が大切にしている価値を表現していくことが重要になってきます。CDOがいることで、企業が顧客と接点を持つあらゆる体験に、その価値や企業としての意思を反映させ、ブランドメッセージとして伝えていくことができます。これにより、他の企業では代替できない、その企業独自のブランド価値が生まれていきます。

CXOとの違い

CXOは「チーフ・エクスペリエンス・オフィサー(Chief eXperience Officer)」の略で、最高ユーザー体験責任者を指します。

UXデザインと結びついたものであり、サービスを使って得た体験を、企画の段階から理想の体験を演出設計する責任者です。CXOはユーザー体験を軸に各事業部と協力し、横断的にプロダクトの開発に関わっていきます。

CDOはデザイン領域の執行に関わる権限と責任を有しており、ユーザー体験に与える領域が担当範囲であるCXOとは重なる領域が多いものの違う役職になります。

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CDOに期待できる6つの役割

ここでは以下の6つの役割について解説します。

  1. 経営推進のためのデザイン戦略
  2. 事業戦略、サービス開発の最上流からデザインの知見を取り入れていく
  3.  デザイン業務プロセスの構築
  4. UXの設計による潜在ニーズの発見
  5. 企業価値やミッションを社内外に伝播させるブランディング力
  6. 優秀なデザイナーの採用効果

1. 経営推進のためのデザイン戦略

CDOは経営層に当たるため、経営推進への貢献が求められます。

経営推進のためのデザイン戦略を行うことで、ユーザーの想定から課題の設定、試作から実際の商品化まで、すべての工程にデザインが関わることができます。

このように、企業が持つ経営課題を可視化して解決をサポートするために、デザインからアプローチしていきます。

2. 事業戦略、サービス開発の最上流からデザインの知見を取り入れていく

従来の経営手法におけるプロジェクトの進め方は、企画立案から製品開発に進み、その後デザインを入れて市場に投入していました。しかし、どの企業にも技術革新が進んでいる今、製品の技術だけでは差をつけにくく、顧客ニーズに対応しきれない状況が広まりつつあります。

そこで、顧客ニーズをもとに課題を抽出し、解決策を出していくことが企業に求められています。CDOがデザイナーの総括責任者として、最上流から商品開発のプロジェクトに参画することで、顧客ニーズを汲み取りながら商品開発を進めていくことができます。

3. デザイン業務プロセスの構築

デザイン業務プロセスを構築することで、企画段階からデザイナーが参画する体制が整います。顧客ニーズの観察・仮説の立案・試作・見直しと仮説をしていくことで、製品の質を高めながら、スピーディに商品開発を進めることができます。良いものを作れば売れるのではなく、顧客から選ばれることで売れるという考えを浸透させる効果もあります。

また、デザイナーが活躍できる環境が整うため、採用や人材育成にも大きな影響を与えるでしょう。

4. UXの設計による潜在ニーズの発見

ユーザーにとって、理想的な体験をしてもらえるように商品やサービスの開発を行うのがUXデザインになります。UXデザインは、「人間中心設計」と呼ばれる、ユーザーを巻き込んだデザイン活動です。

CDOを中心に、人間中心設計の考えを持って、ユーザーのニーズに向き合うことで、まだ気づいていない潜在ニーズを掘り起こし、新しいアイデアや解決策が生まれていくことが期待できます。

5. 企業価値やミッションを社内外に伝播させるブランディング力

ブランディングとは、ロゴや色といった見た目だけの部分ではなく、企業文化や製品プロダクトなど、多くの要素の集積によって築かれます。このときに、分かりやすいメッセージを発信し、社会と共有することで企業の存在価値を高めるためにも、デザインは重要な役割を担います。

企業ブランディングができることで、築かれた信頼・安心感のイメージにつながります。販売している商品やサービスにも「この会社の製品なら大丈夫」と良い影響を及ぼします。また、従業員に対して、働く価値や意義を伝えることができ、モチベーションUP、パフォーマンスに繋がるでしょう。

6. 優秀なデザイナーの採用効果

求職者であるデザイナーから見ると、CDOが存在することで、デザインの価値を理解してくれている企業という判断材料になります。不遇な職場ではないことが予想できるため、デザイナーの採用効果が期待できるでしょう。

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CDOの必要性と探し方

ここではCDOの必要性と2つの探し方について紹介します。

探し方については、元々社内にデザインの部署があるかどうかも関係します。デザインの部署がある場合、企業に関しての理解も高いため、その中から人材を選出するのが妥当かもしれません。デザイン組織がない場合は、社外から迎えることになるでしょう。その場合は、客観的な視点が入るというメリットもあります。

企業フェーズにおけるCDOの必要性

大企業だと役員クラスがCDOとして任命されることが多いですが、ベンチャーやスタートアップだとデザインの方向性などを決めて動いていける人がCDOという扱いになることがあります。

後者の場合、CDOという役割に拘らず、「企業のデザイン方針を決めたり、統括できる人」の役目が重要となります。デザインの質が高まると、企業の伝えたい価値や意図が、そのまま伝わり、伝達効果が高い状態になります。

商品やサービスが与える価値を明確にし、顧客とのあらゆるタッチポイントを通して伝わるように、デザインに落とし込んでいきます。

このように、企業フェーズによって名称に違いはありますが、求められることは変わりません。経営にデザインを取り入れていくことは今後さらに需要が増していくでしょう。

会社の思いやビジョンをデザインへ落とし込めることが重要

求められているものを作るには、分析力が必須です。数値などの要素を分析することで、課題の発掘とコンセプトの決定ができます。そうすることで、会社の思いやビジョンをデザインに落とし込むことができます。

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人脈やリファラルに頼る

CDOを探す際、もっとも信頼できる方法は人脈やリファラルに頼ることです。CEOなど役員レベルでコミュニティや人脈があれば、知り合いづてに探すのもありでしょう。紹介であれば、デザインスキルや人柄などを詳しく聞くことができるため、ミスマッチングを防ぐことができます。

お互い信頼関係があるため、リスクなく優秀なCDOが見つかる可能性が高いのがメリットですが、万が一トラブルがあった場合、紹介してくれた方に迷惑がかかるおそれもあります。

人材エージェントに依頼する

エージェントに必要なスキルや稼働日数など条件を伝えれば、人材を代わりに探してもらえるだけでなく、提案してもらえる人材のレベルが高いケースも多くあります。企業にとっては採用の手間が少なくて済み、優秀な人材に出会いやすい点がメリットです。

デメリットはコストの高さです。成果報酬のケースが多いため、採用するまでコストはかかりませんが、他のサービスと比べて割高になります。特にCDOレベルになると高報酬となるため、費用に余裕を持って探すことが必要となります。

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CDOを採用する3つのメリット

以下の3つのメリットを紹介します。

  • 会社としてのデザインの方針が統一される
  • 高品質でスピード感のあるデザインをできる社内組織が整う
  • 事業とデザインの連携がスムーズに行えるようになる

1. 会社としてのデザインの方針が統一される

Webサイト、ブランドロゴ、製品デザイン、広告のクリエイティブなど、事業活動の中で多くのデザインが発生します。会社としてデザインの方針が統一されることで、デザイン制作もしやすくなるでしょう。

また、経営判断にデザインの視点を反映することができ、組織の中でもデザインに関する責任の所在が明確になることから、意思決定に一貫性が生まれることも、効果的なデザイン戦略となるでしょう。

2. 高品質でスピード感のあるデザインをできる社内組織が整う

経営視点を持つCDOがいることで、意思決定が早くなり、高品質でスピード感のある社内組織が整います。顧客ニーズを汲み取ったプロダクト開発や新規事業立ち上げが可能となるでしょう。

3. 事業とデザインの連携がスムーズに行えるようになる

CEOのビジョンを汲み取って、分かりやすく魅力的な絵や言葉に変換して社内外に伝えることが可能となります。また、上流にデザインを理解している人がいることで、サービスの開発段階からデザインの視点が入り、各事業との連携がスムーズに行えるようになるでしょう。

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CDOレベルの人材をお探しならクロスデザイナーがおすすめ

CDOについて紹介してきました。企業の意思決定の上流からデザイナーが参画し、企業の価値やビジョンを伝えることが、これからの時代に求められる経営手法と言えるでしょう。

企業のデザイン方針を決めたり、統括できるような高いスキルを持った人材を探している場合は、フリーランス人材の紹介サービスがおすすめです。優秀な人材を紹介するだけでなく、採用までの段取りや、業務委託契約に関する手続きをすべて代行してもらえます。

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西原 小晴
記事を書いた人
西原 小晴

セールスライター/コンテンツディレクター。合同会社ウォンバット。京都府立大学農学部卒。印刷会社・マーケティング会社・デザイン会社にて知見を深め、累計8億以上の売上をサポートする。化学・製造DX・Webデザイン・ライティング・マーケティング分野が専門。