【インティメート・マージャー×GIG】データと生成AIを駆使し、最先端の制作フローで成果を最大化!共催ウェビナーレポート | フリーランス・業務委託採用|クロスデザイナー

【インティメート・マージャー×GIG】データと生成AIを駆使し、最先端の制作フローで成果を最大化!共催ウェビナーレポート

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昨今、クリエイティブ制作における最新の手法やAI技術が急速に進化し、より効果的な成果を生み出すためには、従来の制作手法にとらわれず、新しいアプローチが必要と感じている企業の担当者も少なくはないのでしょうか。

そこで今回、株式会社インティメート・マージャーと株式会社GIGで「データと生成AIを活用した制作フローを駆使することで、クリエイティブの効果を格段に高める方法」をご紹介するセミナーを開催しました。

本セミナーでは、株式会社インティメート・マージャーの代表取締役社長である簗島様と、株式会社GIG クロスデザイナー事業部でデザイン部門のマネージャーを務める小林が、クリエイティブ制作に関する課題を解決する方法、そしてデータと生成AIを活用した最新手法などを様々な視点や具体的なアイデアとともにパネルディスカッションしました。

※この記事はオンラインイベント「クリエイティブの効果を格段に高める、デザインフローの進化系~データと生成AIを駆使し、最先端の制作フローで成果を最大化!~」より、内容を一部抜粋したダイジェスト版レポートとなります。

簗島 亮次 (やなしま りょうじ )

株式会社インティメート・マージャー 代表取締役社長。
慶應義塾大学 大学院 政策・メディア研究科を2010年首席で卒業。2013年、Googleのレイ・カーツワイル氏が2020年に起きると予測した「あらゆるデータがひとつに統合される」という革命を冠した株式会社インティメート・マージャーを創業し、2019年10月東証マザーズへ上場。2020年にはデータ活用領域のさらなる拡大を目指し、Fin Tech事業会社クレジットスコア株式会社や、Privacy Tech事業会社Priv Tech株式会社を設立。データサイエンティストというアカデミックな視点と経営者としてのビジネスの視点から、日本最大級を誇る約4.7億のオーディエンスデータを用いてさまざまな業界の課題解決を支援している。

小林 新 (こばやし あらた)

株式会社GIG XDesigner事業部 エキスパート/マネージャー。1985年生。埼玉県出身。武蔵野美術大学を卒業後、デザイン会社数社を経て2017年GIGに入社。クリエイティブ事業部長を務めるなどのマネジメント業務と並行し、デジタル領域におけるコミュニケーションデザインやサービスデザインまで様々な顧客のプロジェクトに、デザイナー・アートディレクターで参画。

1.デザインフローの構築で起きていることは?

理想のデザインフローは?

──最近の現場ではデザインフローの構築でどのようなことが起きているのか、小林さんから伺いたいです。

小林:
Webサイトを作るケースとサービス自体を作っていくケースでは、アプローチの仕方も大きく変わると思いますが、過去にうまくいった案件で実践していた理想的なデザインフローを紹介します。

サービスを1から作る、もしくはピボットしてリニューアルするような場合はまずリサーチフェーズを挟みます。

現状のユーザーがどんな動きをしてるのかはもちろん、どういうユーザーが潜在層にいるのかを含めて調査した後に、どんなものを作っていくのかの方向性をざっくり決めます。そうすることで、ペルソナとプロダクトがマッチしているのか検討することができました。

次に、プロトタイプフェーズを挟みます。

スケジュールがタイトだとなかなかできないんですが、サービスのブランドを固めていくためにロゴを作ったりCI/BI/VI※を作ったりしながら、メンバーみんなでプロトタイプを作るフェーズです。できればユーザーテストもかけて、問題点の洗い出しと改善をしていくところまで出来るとベターですね。

ここまでのフローを経た上でワイヤフレームを作り、デザインと要件定義を整理して開発フェーズに入れるのが理想的なフローだなと思っています。

ただし、実際は半分以上の案件で開発フェーズしか踏めていないのが課題ですね。

本来であればリサーチとプロトタイプのフェーズを踏みたいけれど、そこを省かざるを得ないのはジレンマですし、発注いただいたタイミングでのキックオフミーティングでヒアリングできた情報量によって制作の難易度が大きく左右されてしまうため、解決する必要があると感じています。

※CI:コーポレート・アイデンティティ(Corporate Identity)の略。企業ならではの文化を構成するイメージやデザインを統一し、それらを社外向けに発信することで価値を高める企業戦略の一つ。

BI:ブランド・アイデンティティ(Brand Identity)の略。企業側が消費者・ユーザーに対し、そのブランドから連装して欲しいと思う「企業らしさ」を指す。

VI:ヴィジュアル・アイデンティティ(Visual Identity)の略。企業のロゴや商標、コーポレートサイトなどで用いている色やフォントなど、視覚的に表現した一貫性のあるデザイン全般を指す。

デザインフローで欠落しがちな「リサーチ」と「プロトタイプ」はデータと生成AIで代替できる?

──リサーチフェーズ、プロトタイプフェーズ、開発フェーズそれぞれにマンパワーがかかって、稼働の負担が大きいということですよね。

小林:
そうですね。全てのフェーズを踏もうとすると、最低でも半年以上かかります。予算的にも結構かかってしまいます。

簗島:
工数、もしくは金額の障壁があってリサーチとプロトタイプのフェーズが飛ばされちゃうみたいなケースは結構ありそうな気がしますね。

小林:
多いですね(笑)。

簗島:
小林さんに質問してみたいんですが、リサーチフェーズとプロトタイプフェーズをしっかり工程に組み込んだ場合とそうでない場合では、開発フェーズにおいて不足しがちな情報だったり成果物で物足りないと感じてしまう要素に違いはありますか?

というのも、僕らはデータと生成AIを使うことでまさにリサーチフェーズとプロトタイプフェーズに値する領域を安く、効率的に進める支援が出来るのではないかと感じているんですが、現場におけるその2つのフェーズの意義を改めて聞いてみたいです。

小林:
シンプルに「何かを作る」ことは「誰かに届けること」を目的にしていますが、その届けたい人たちはどういう人でどんな用途で使うのかっていう前提を全て推測を元に決定しないといけないので、拾うべき要素も抜け落ちやすいですね。

あとはこちらの想定通りうまく使ってもらえそうか、ユーザーに好印象を持ってもらえるかっていうユーザーテストによる検証も抜けてしまうので、リアルのユーザー情報とサービスのフィット具合を把握できないことがやっぱり大きいところかなと思います。

簗島:
なるほど。前者のユーザーの深掘りは僕らが提供しているようなデータやAIのソリューションで補完したりできることがありそうだなと思いつつ、後者のユーザーテストみたいに実際使ってみて何か使いやすかったかとか、どこをどう直したらいいかみたいな、人が媒介しないといけない部分は限度を感じますね。

小林:
今後AIが発展してまず効率化されるのはリサーチフェーズかなという予測はしています。セオリーを押さえてたたきを作るという部分を自動化する可能性は全然あると思いますが、それを実際にユーザーがうまく使えるかどうかの判断はやっぱり人間のテスト挟まないときついところがあるので、ここの代替はもう少し先かなという感じがしますね。

2.デザインフローにおける最大の課題は何?生成AIの活用がもたらすインパクトは?   

小林:
やっていて難しいなって思うのはプロジェクトメンバーに共通認識を持たせることですね。人と人とのコミュニケーションがもう肝になってしまうので、そこがうまくいかないプロジェクトはいいものを作ってても評価されなかったり、逆に変な方向に承認を得てしまうみたいなことは多々起きるっていうのが僕も感じているところです。

とはいえ、ものを作るためには人とのコミュニケーションはこの先もなくならないと思うので、コミュニケーションの齟齬をどう無くしていくか、そして前提となる情報をどれだけ共有できるかっていったところが日々感じている課題ですね。

簗島:
コミュニケーションや情報共有が面倒くさいと思う気持ちを軽減したりするために、生成AIがサポートしてあげることで円滑になる世界は来るんじゃないかなと思いますね。

一人一人のメンバーが異なる立場、知識、能力、バックグラウンドを持っているようなチームで何かを作る場合、コミュニケーションの問題は必ず発生します。

僕らが目指しているのはそういった人同士のコミュニケーションのコストを下げていくことだと思ってます。

プロジェクトやチーム内で各メンバーが情報を共有したり出し合ったりすることで、情報量が100%になるというのは頭でわかっていても、共有すべき情報の取捨選択や適切な提示の仕方が分からず、コミュニケーションが面倒になっているというのがあるんじゃないかなと思っていて、僕らはそこに対してChatGPTや生成AIを扱ってサポートできるんじゃないかなと考えています。

──共通認識として持つべき情報を伝えるだけでなく、それがメンバー間に浸透することが大事だと思いますが、現在はどのように工夫していますか?

小林:
現在はfigmaというツールを使用して、リサーチフェーズの作業をメンバーみんなでオンライン上で付箋コメントを出し合って進めたり、クライアントもfigma上の制作物を一緒に見て評価をしたりなど、泥臭いですが共通認識を積み上げるような工夫はしていますね。こうすることで共創しやすくなった実感は非常にあります。

簗島:
思考していることを文字に起こしたり、喋ってもらったりして、それを付箋に貼って整理する工程はデータのアウトプットに近いですよね。

なので、figmaのオペレーションにプロンプトや生成AIの活用を組み込むことで、アウトプットの効率化や過不足ない情報の抽出に良い影響を与えられるんじゃないかと思います。

プロンプト絡みでいうと、僕は元々Webディレクターをやってたんですが、そのときも「デザイナーさんにどういう内容をどう伝えていいか」っていう言語化の部分ですごい悩んでた記憶があります。「この内容をデザイナーさんにわかりやすいように伝えてねとか」みたいな、指示出しの自動化もプロンプトも練ることで実現できそうだと考えますね。

──実際に簗島さんはAIディレクターとしてデータを使うことで、Webプロモーションの専門的な知識はないけれどもLPの制作依頼や発注してもらうためのコミュニケーションを行っているとおっしゃっていましたよね。

小林:
まだまだ我々はアナログでやってるなって感覚がありますが、ChatGPTを活用することでそんなことができるんだったら、多分もうあと5年で革命が起きるかなっていうのはすごく感じます。

3.未来のデザインフローは人とAIの共創で築かれるのか?

簗島:
AIとデータ──正確にはシステムなんですが、結論としては全部が人からAIに置き換わるっていうことはないかなとは思っています。

つまり、人が今100パーやってることがAIとかデータとかシステムにも分割されて、人がやる部分が100から50に、50から20に減ってくみたいなことはあると思います。

AIって一般論しか言わないので、一般論が答えになるような作業や誰が考えても同じような結論に至る領域は人からAI、データに置き換わっていくでしょうね。

逆に言うと、「答えがないもの」は人がやり続けると思います。例えばデザインのコンセプトの全体像を考える工程です。「俺はこの商品を売りたい、どうして売りたいのか、どういう理想があって、こういう人に売りたいんだ」みたいな部分は人の領域として残り続けると思います。

この考えでいくと、デザインフローもある程度はAIやデータが担う領域が増えるのかなって気はちょっとしちゃいますね。

小林:
もうほぼ同意です。僕も最近Chat GPTを使っているのでわかるんですが、極論物を作りたい思いと最終的にものを完成させた時の成果をスタートとゴールだとしたときに、スタートとゴールが明確であれば、その分フローもパターン化されてどんどん置き換えられていくイメージはあります。今後数十年ぐらいで制作物作りの自動化はすごく進むかなと思います。

ただ、依然としてすごい難しいのが、そもそものスタートとゴールの設定ですよね。「どんなものを作ればいいんだっけ」「どんな成果を出したいか」のような部分はAIでは出せないところで、むしろ今後のデザインの仕事はそういう上流設計の部分に寄っていくんじゃないかなっていうイメージはあります。

簗島:
僕自身はAIのアルゴリズムとかを作ってた側なんですが、その概念的な話は数式的にも本当にそうなんだよなって思いましたね。

結局、生成AI含めた人工知能って「何を目的にこの式を立てるか」、「何の情報を使っていいか」という条件を人間が設計しないと機械学習のアルゴリズムは回らないという原理原則があります。そういった部分は将来数千年にかけても人間が決めていかなきゃいけないことなんじゃないかなって思いますね。

──AIに代替されてしまうとむやみに恐れるのではなく、共創できると考えたほうが適切かもしれませんね。

小林:
デザインに対して最適なプロンプトをかけるプロになるなど、AIと一緒にチームを組んでデザインをどう生み出していくか模索することで、もっといいものを作れるようになると期待できると感じました。

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