【企業向け】デザインリードとは?役割や採用方法をご紹介 | フリーランス・業務委託採用|クロスデザイナー

【企業向け】デザインリードとは?役割や採用方法をご紹介

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最近、デザインにかかわる業界で「デザインリード」という役割が求められています。まだ新しいポジションで聞いたことのない方も多いのではないでしょうか?

近年、デザイナーの役割が多様化するなかで、今後はさらにデザインリードとしての役割が可能なデザイナーが求められることが多くなっていくとみられます。

そこで本記事では、「デザインリード」の役割や必要なスキル、採用方法などについてご紹介します。

デザインリードとは?

「デザインリード」とは、プロダクト開発をはじめとしたプロジェクトにおいて、マネジメント的な役割を持ったデザイナーのことです。クリエイティブ領域におけるプロジェクト全体のトンマナを決める責任を持ちます。

デザインリードは、デザイナーとして一定のスキル・キャリアを持ち、シニアデザイナーやリードデザイナーなどの経験を生かし、事業のビジョンやミッションに沿ったデザイン戦略を考えます。さらに、それらをデザイナーと一緒に実行していくための体制づくりを行うことがあります。

ただし、デザインリードの役割はポジション、企業や組織、チームによって異なってきます。

デザインリードは「デザイン思考」から生まれた

デザインリードは、経済産業省・特許庁が発表した「デザイン経営宣言」が発端となり、生まれたポジションだと言われています。

デザイン経営宣言は、デザインの発想や思想を経営にも取り入れようというものです。社会全体がデザインの方法論を経営や事業戦略に取り組むなかで生まれた役割と言えるでしょう。

関連記事:デザイン思考とは?概要から活用方法をわかりやすく解説|導入するメリットやフレームワークも紹介

デザインリードの役割

デザインリードの役割は、デザイナーとしての専門性・スキルを生かしてチームにデザイン戦略を伝えながら、一方でチームのデザイナーたちがより良いデザインを制作できるようマネジメントしていくことです。

具体的には事業部のビジョンやミッションに合わせてデザイン戦略を考えます。その上で、それらをデザイナーと一緒に実行するための体制づくりを行い、スペシャリストを目指していくデザイナーと経営に携わるマネージャーの間にある存在です。

やり取りをするマネージャーは多岐にわたり、デザイナーだけでなく、事業部の各チームやPdM(プロダクトマネージャー)などとコミュニケーションを取りながら業務を進めます。また、全社のデザイン方針も踏まえて戦略を考える必要があるため、CDO(最高デザイン責任者)や部長らとの連携も必要です。

デザインリードの年収

デザインリードは一般的なデザイナーよりも経験やスキルにおいてレベルが高く、年収も高い傾向にあるでしょう。

デザイナーの年収は、全国平均で480.6万円となっています。

参照:厚生労働省『jobtag

もし、デザインリードとして採用する場合、給与や報酬は一般的なデザイナーの年収よりも高くなることが推測されます。

デザインリードの業務内容

デザインリードの具体的な業務内容は、各企業・組織・チームによって異なりますが、次のようにまとめることができるでしょう。

  • 事業のビジョンやミッションに沿ったデザイン戦略を考える
  • チームのデザイナーたちがより良いデザインを制作できるようマネジメントする
  • クリエイティブ領域におけるプロジェクト全体のトンマナを決める

具体的な仕事内容は組織・業種によって異なりますが、デザインガイドラインの策定に当たったり、デザイン戦略の方針を決めたりします。

デザインリードのキャリアパス事例3つ

デザインリードはどのようなキャリアパスを経て、その立場に就くのでしょうか。次の3人の実例を交えて解説します。

  1. プロダクトのマネジメント業務からデザインリードへ
  2. 元Googleのデザインリード
  3. デザイン制作会社のデザインリード

3人はデザイナーとして活躍した後、デザイン組織のリーダーとしてマネジメントの立場からデザインリードになっています。順に解説します。

プロダクトのマネジメント業務からデザインリードへ

GMOペパボ株式会社の山林さんは、グラフィックデザイナー、UIデザイナーを経て、プロダクトオーナーとなり、プロダクトマネジメントを経験後、デザインリードになりました。

デザイナー業務に携わる一方で、マネジメントにも携わっています。自身の役割について「デザイナーとしての専門性・知識を生かしてコミュニケーション戦略を考え、ブランドとしての体験をデザインし、事業目標達成に貢献する立場」と表現しています。

デザインリードを採用するうえで、こうした複数の業種のデザインスキルやマネジメント経験は一つの指標となるでしょう。

参考:転職GUIDE

元Googleのデザインリード

大手IT企業LINEのデザイン組織のトップを務める金善琯さんは、デザイナーとしてキャリアをスタート後、Yahoo!を経て2007年にGoogleに入社。Googleでは、デザインを説明することにおいて評価され、デザインリードになりました。

Googleの検索機能とはどういうものかについて『星の王子様』の内容を例に挙げてデザイナーにわかりやすく説明したことが個々の力を引き出すことにつながったとしており、「抽象的な表現でデザイナーたちに説明したことで、プロジェクトを成功に導くことができたと思っています」と振り返っています。

このように、デザインリードはチームのマネジメントに際して、デザインの言語化スキルも求められます。

参考:CreatorZine

デザイン制作会社のデザインリード

3人目に紹介するのは、Web制作会社に勤務するデザインリードの事例です。

キャリアパスとしては、UIデザイナーとして入社後、デザインリードとなり、クライアントワークのUXリード、自社の新規事業のコンサルタントも兼ねています。

特徴的なのは、「スキルリード」と「ピープルリード」というスキルのコーチングをするシステムを導入し、デザインリードが一人で担っていた責任を複数人で分散していることです。

組織のヒエラルキーをフラットに保ち、メンバーに役職を超えて交流を促すという目的で行っており、デザインリードという概念を広げた形で組織作りに役立てています。

デザインリードはデザイン組織をリードする役割を持ちますが、デザインに限定せず、そのスキルを組織内のマネジメントに広げて活用することも期待できます。

参考:Goodpatch Blog

デザインリードの組織内での役割

同じように専門性が高く、リーダーの役割を持つデザイナーのポジションとデザインリードとの違いはどういったところにあるのでしょうか。

次の3つのポジションのデザイナーとの違いから、デザインリードの役割をより明確にしていきます。

  • シニアデザイナー
  • リードデザイナー
  • アートディレクター

シニアデザイナーとの違い

シニアデザイナーはよりプレーヤーとしての役割が強くなります。デザイナーのスペシャリストがシニアデザイナーであり、デザインチームの体制づくりを行うのがデザインリードです。

リードデザイナーとの違い

リードデザイナーは、デザインリードよりマネジメント側に近いポジションです。クリエイティブ領域におけるデザインの方向性を決定付けるのがリードデザイナーであり、デザインリードはプレーヤーとの間に立ってフォローを行ったり、自身もプレーヤーとしてデザイン制作に当たったりします。

アートディレクター・クリエイティブディレクターとの違い

アートディレクター・クリエイティブディレクターは、デザイナーというより監督者としての立場でクリエイティブ領域のディレクションや管理を担います。

アートディレクターはデザイナー以外のプロジェクトメンバーにも指示を出しますが、デザインリードは基本的にデザイナーチームのマネジメントやフォローをします。

デザインリードに必要なスキル4つ

デザインリードに必要なスキルは次の4つです。

  1. デザイン力
  2. リーダーシップ
  3. マネジメント力
  4. コミュニケーション能力

デザイン力

デザイナーとして制作にも携わるため、デザインのスキルは必須です。

マネージャーとデザイナーの間に立ってデザイナーチームをリードすることが求められるため、デザインの実践的スキルだけでなく本質的な理解が欠かせません。

ときにはデザインの言語化が必要となったり、複数のデザインスキルへの対応が求められたりすることもあるでしょう。

リーダーシップ

デザインチームのリーダーとして指示を出したり、指導したりすることが求められます。ミーティングの舵取りや他部門のリーダーとの連携ができる力が必要です。

マネジメント力

デザインチームがパフォーマンスを発揮できるような体制づくりなど必要なマネジメント力が求められます。

事業に合わせたデザイン戦略を考え、それらをデザイナーの仕事に落とし込み、より良いデザイン制作ができるような体制を整えていくことが必要です。

コミュニケーション能力

デザインリードは、デザインチーム以外の経営層や事業部との連携も求められます。マネージャーやプレーヤーとの間に立って、それぞれの立場を理解したうえで最適化していくコミュニケーションスキルも必要です。

デザインリードを育成する方法2つ

デザインリードは比較的新しい役割のため、すべてのスキルを満たしたデザイナーはなかなか見当たらないこともあるでしょう。デザインリードを育成する方法を2つ紹介します。

  • デザイナーとしての経験を積む
  • プロジェクトリーダーの経験を積む

順に解説します。

デザイナーとしての経験を積む

まずはデザイナーとしての経験を積むことが重要です。

5~10年以上のデザイナーとしての実績を重ねたうえで、マネジメントの視点も持てるデザイナーとなれるよう、可能であればアートディレクターに近い役割を経験することも良いでしょう。

プロジェクトリーダーの経験を積む

クリエイティブ領域のプロジェクトリーダーとしての経験を積むことも重要です。

ディレクションやデザインの品質管理などリーダーとして求められるさまざまな業務を通じて、マネジメントに必要なことをデザイナーとマネージャーの双方の視点に立って考えられるようになります。

デザインリードの採用方法

デザインリードの採用方法としては、次の2つがあります。

  • 社員として採用する
  • フリーランスとして契約する

正社員として採用する

まず、正社員として採用する方法があります。

事業としてインハウスデザイナーが必要な場合、あるいはクライアントワークを担う企業が一定のデザイナーリソースを確保したい場合に社員として採用します。

長期的な視点でデザインチームのマネジメントや組織力の向上に貢献してくれる人かどうかを確認しましょう。

フリーランスとして契約する

フリーランスとして契約する場合もあります。

即戦力デザイナーを求めている場合、あるいは短期的にデザイナーが必要な場合などに業務委託契約をして採用することも可能です。

また、業務委託契約をした後、双方が合意した場合は社員として採用することもできます。

フリーランスとして契約する場合、社員として採用した場合の早期離職やミスマッチのリスクを避けられます。

デザインリードをお探しならクロスデザイナーがおすすめ

本記事では、デザインリードという比較的新しいデザイナーの役割や仕事内容、採用方法などについて解説してきました。

デザインリードは、中堅以上のデザイナーとしての実績・経験とマネジメント経験が必要で、デザインスキルだけでなく、マネジメントやコミュニケーションのスキルが同時に求められます。

即戦力のデザイナーを求める組織において、非常に重要な存在ですが、こうした実績・経験を同時に持つデザイナーを見つけることは容易ではありません。

しかし、国内最大級のエージェント、クロスデザイナーでは7,000人以上の厳正な審査を通過したデザイナーが登録しており、自社の目的に合わせた最適なデザイナーの提案が可能です。

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梅澤 杏祐実
記事を書いた人
梅澤 杏祐実

インタビューライター/SEOディレクター。新聞記者を経て、フリーランスのライターとして経済・文化・地域活性など1,000人以上に取材を行う。Webクリエイター能力認定試験エキスパート。HTML、CSSやWebデザインの知見を深めながら、地元福井を中心にさまざまなWebサイトの運用にも携わっている。